同じく成長の柱の1つとしていた車載向け電池も苦しい。トランプ大統領の就任以降、EV(電気自動車)購入時の補助金が撤廃されるなど逆風が続く。ほとんど唯一の大手顧客であるテスラの販売台数が減少したことで、北米での電池販売量が低下している。
国内ではSUBARU向けに群馬県で新工場を建設するとしているほか、マツダにも車載電池を供給する見込みだが、足元のEV低迷で各自動車メーカーは軌道修正を迫られている。
重点と位置づけた事業が軒並み苦戦したことで、24年度を期限として掲げたROE(自己資本利益率)10%などの3つの業績目標は未達となった。
新規事業の立ち上げも失敗
将来を期待した新規事業の立ち上げも失敗した。25年1月にアメリカのラスベガスで大々的に発表した、AIを活用して家事をサポートするサービス「Umi(ウミ)」は、日の目を見ることがないまま「白紙に戻す」(和仁古 明CFO)こととなった。
ウミはアメリカを起点に国内にも展開し、パナソニックのBtoC(消費者向け)事業を牽引するはずだった。だが、昨年12月の事業説明会で、楠見社長がウミについて「一定の方向付けをしなければならない」と言及。その発言の前後には、開発部隊が発信していたウミの情報サイトにアクセスできない状態となっていた。
和仁古CFOはウミについて「毎年しっかりしたバジェット(予算)をつけながら仮説検証してきたが、(中略)このままスケーリング(規模拡大)とマネタイズ(収益化)がしっかり見えるかというと、そこまでの仮説検証ができなかった」と総括した。
グーグルの元幹部で、開発チームの責任者だったYokyこと松岡陽子執行役員は3月末でパナソニックを去る。松岡氏の起用は、近年のパナソニックによる外部人材活用の目玉だった。





















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