「アメリカ人は貯蓄しない」という通説の真っ赤な嘘 実は日本を大きく引き離す「世界最高の貯蓄家」で、純資産も最大の理由

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近年、7か国中6か国では不動産価値が上昇している一方で、日本ではおおむね下落している。

1980年代後半、日本がバブルの多幸感で融資に浮かれていた最中、東京の不動産は1平方フィート当たり13万9000ドルの高値がつき、マンハッタンの350倍近くにも達していた。

この評価額で計算すると、東京にある皇居周りの土地は、少なくとも短期間ではカリフォルニア州全体に匹敵するだけの価値があったことになり、日本の不動産市場全体の価値は、アメリカの4倍以上に相当していたはずだ。

そのときの著しく常軌を逸した高値と、それに続く大規模な銀行危機の後、日本の不動産価格は暴落を見た。

1990年代初頭のこの調整以来、日本のGDPに占める不動産価格の割合は停滞している。

不動産価値がこのように不合理な水準に達し、一転して長期にわたる下降線をたどってきたために、日本は、債務水準の上昇が資産水準の上昇をもたらすという負債の経済学の一般的な原則の例外となっているのだ。

とりわけ忘れてならないのは、日本の人口が減少していることである。これはこの方程式に関連を持っており、実際にその中心部分の可能性もある。

人口減少は、債務がどれだけ増えても、資産価値の低下や下落につながる可能性がある。

日本には1100万戸の空き家が存在しているが、近年の過剰供給の事例もさることながら、人口減少もその原因だ。

1990年代初頭の日本とも符合する動き

一方、中国でも2008年以降、不動産開発や買収目的の融資の増加に伴い、評価額が急上昇してきた。

だが、おそらく近年では中国の不動産価値は一部反転しており、これら資産は横ばいまたは下降線を示すようになると想定されるが、これは1990年代初頭の日本で見られた不動産価値の調整とも符合する動きであろう。

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