これらの国では、政府による株式保有に利益相反がないかを問う必要があるかもしれない。
政府が規制対象企業の株式を保有していれば、悪質な商慣行に介入する可能性は低くなるのだろうか。
政府が自国株式やその他金融資産に巨額の出資をするとしたら、そのことは市場や関連する価値評価を人為的に釣り上げることになるのだろうか。
一見すると、政府の出資が多ければ市場を押し上げるように思えなくもないが、政府の出資比率がそれほど高くないアメリカの株式市場は、ここ数十年の間、比較評価額がかなり高くなっている。
これは比較対象となる株式の株価収益(P/E)率の価格の高さからもはっきりしている。
中国の不透明な株式評価と巨額のキャッシュロス
米中の株式総価値の比較にはさらに困難が伴う。中国では非金融企業のマクロ部門の株式について、その評価額には少し腰を据えて考える値打ちがあると思われる。
というのも、中国の非金融企業部門はGDPの12%を超えるような莫大な現金ベースの損失(キャッシュ・ロス)を出し続けているにもかかわらず、その株式の総価値はアメリカに次ぐ高い水準で評価されているからだ。
中国の非金融企業は、アメリカの非金融企業のほぼ2倍の債務、そして13倍の純損失を抱え込んでいる。
この事実だけでも、中国及びその非金融企業部門の投資家にとって懸念材料となるはずだ。
仮に中国の債務と損失がとんでもなく上昇していて、「まさしく」著しい過大評価を示しているとしても、それが事実なのであれば、中央政府が許容している、もしくは自ら加担して起こったとしか考えられないだろう。
国の純資産を構成するもう1つの重要なカテゴリーが不動産である。
GDPに占める家計の不動産総価値の割合は、各国間の動きがぴったりと一団となって推移している。
フランスがグループをリードしており、家計の株式保有率が低いにもかかわらず、不動産価値が上昇傾向にあることが、同国の家計純資産の対GDP比が高い理由を説明してくれる。アメリカの不動産価値が低位なのも見て取れる。



















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