専門用語を駆使しつつ、アメリカ人の貯蓄不足を繰り返し嘆く経済学者もいる。
しかし、さらに一般的な定義に従えば、アメリカ人がビッグ7中で最高の貯蓄家なのははっきりしており、次点の日本は大きく後塵を拝しているのだ。
経済学者の間では、純所得、つまり「純貯蓄」は経済内のゼロサムゲームにほかならないのだが、これが家計貯蓄の測定方法について、ある面では政府の赤字を測定する働きをすると筆者が主張する理由である。
家計の総所得が支出を上回る場合、その主たる要因が政府の赤字支出であることがわかっている。
すなわち、経済学の定義では「貯蓄の改善」として称賛されるのは、単に政府支出が増えた結果に過ぎないのだ。
これら経済圏それぞれの純資産の60〜70%は、株式か土地の形で保有されているために、家計純資産の差は、この2つのカテゴリーの資産評価の差でほぼ説明できてしまう。
政府が株を持つ国、家計が株を持つ国
不完全ながらもビッグ7経済全体の株式所有の代理指標を作成して比較すると、上場株式の市場評価の合計(時価総額)においては、アメリカが大差で他国をリードしている。
アメリカの上場株式価値は、他の6か国の合計と同等もしくはそれを上回っているのだ。さらに、アメリカと、わずかに度合いは低くなるが中国でも、株式を所有する大部分は「家計」の領域である。
それ以外の国では、政府、非金融企業、金融機関が株式を大量に保有しており、場合によっては税制に関係していることもある。際立っているのは、日本の中央政府と中央銀行のどちらも、これら国内金融資産の大量保有者である点だ。同様に、フランスとドイツの政府も国内株式の比較的多量を保有している。



















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