説明会が終わった後、Aさんは宿舎の恩恵を受けてきたと思う一方で、大学の振る舞いに怒りを感じた。
「値上げをしなければならないとわかった時点で、なぜ学生に話してくれなかったのでしょうか。言ってしまえば、税金で建てられた宿舎の運用を、国立大学法人化以降任されたのに、経営がうまくいかなかったということですよね。しかも、高圧的に振る舞うことで、学生相手にこのように接して反対意見を言いにくくしているのだと感じました」
筑波大は学生宿舎の値上げと同時期に、27年以降に入学する外国人留学生に対して、授業料を正規生で年間7万3000円、非正規生で3万6000円値上げすることも発表した。Aさんが住んでいる宿舎には、経済的に苦しんでいる留学生も多く入居している。
しかし、1月20日の説明会は日本語だけで案内したため、影響を受けると考えられる留学生にはほとんど伝わっていなかった。英語でも告知が行われたうえで説明会が開かれたのはそのさらに1カ月後、2月16日になってからだった。2月16日の大学側の態度は終始丁寧だったものの、説明内容は同じだったという。Aさんは大学が苦学する自分たちや留学生を見ていないと感じている。
「国にしても大学にしても、現場を見ていない人が、大学の現場を変えようとしているところがありますよね。留学生は文句を言わないものの、苦しんでいるはずです。立場も弱いので、怖くて声に出せないのだと思います」
筑波大「代替財源の確保が困難」
今回の寄宿料の改定について筑波大にも取材を行ったところ、3月5日時点での回答は以下のとおりだった。
値上げに至った理由と改定後の賃料の根拠について聞くと、「物価高騰により、学生宿舎の運営に必要となる経費が上昇していることを踏まえた必要な措置」であり「代替財源の確保が困難」と説明。
学生団体から合意形成と延期の要望が出ているが、発表通り今年4月から改定する方針かどうかを問うと、「延期は財政上の理由により困難」「学生側に対しては、学内説明会においてご説明した内容を踏まえた回答をする予定です」と返答があった。





















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