「改定しかねぇでしょ」筑波大学の寄宿料値上げ説明会が4時間にわたり紛糾 露呈した大学側の"対話能力の低さ"

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改定後の寄宿料と共益費の合計は約10平米の最も低い部屋で2万2590円。様々なタイプがあるので一概には言えないが、単身用は約3万円から約4万円が中心で、世帯用や夫婦室が4万円台から5万円台。約30平米の短期留学・ショートステイハウスでは9万円を超える部屋もある。値上げ幅は1.27~2.1倍だ。

12月10日に発表された学生宿舎寄宿料改定のお知らせ(画像:筆者提供)
12月10日に発表された学生宿舎寄宿料改定のお知らせ(画像:筆者提供)
12月10日に発表された学生宿舎寄宿料改定のお知らせ(画像:筆者提供)

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Aさんが入居しているのは、シャワーが共同の約30平米の部屋。開学して遠くない時期に建てられたものとみられ、設備なども古い。それでも2万円台だった家賃が、共益費を含めて4万円台半ばまで上昇することになる。Aさんは民間の部屋を探さざるを得なくなったと話す。

Aさんが入居している寄宿舎周辺の民間アパートを家賃サイトで見ると、つくば駅寄りの物件は、4万円台から5万円台が多いが、駅から遠いエリアのワンルームであれば3万円前後の物件もある。Aさんは駅からの距離を妥協するつもりだ。

「私が入居している宿舎は自転車を使ってキャンパスまで約10分、つくば駅まで20分以上かかる立地です。近くで安い物件を探したところ、2万6000円の物件を見つけました。この物件なら現在と同じ水準なので、今検討しているところです。ただ、不動産業者からは『大学が値上げすることで民間も値上げに動きはじめたので、今のうちに契約しておいた方がいいですよ』と言われました。大学には値上げをしてほしくないのが本心です」

Aさん「進学できたのは宿舎があったから」

Aさんは山陰地方の出身。「実家はNTTドコモの携帯電話の電波が入りません」と笑う。筑波大に進学後、学部1年生から大学院修士課程1年生の現在まで、ずっと宿舎を利用している。

高等教育の修学支援制度の対象になり、入学金と授業料が免除されるとともに、給付型奨学金も受給してきた。父親は年金を受給していて、仕送りはもらっていない。

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