大事な場面で落ち着こうとするほどカタくなる…「本番に弱い人」が知らぬ間に陥るジレンマの正体

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「結果」や「評価」に注意が向くのは自然なことだという(写真:Claudia/PIXTA)
大事なプレゼンの直前、頭では落ち着こうとしているのに、なぜか胸がざわつき、肩の力が抜けずに呼吸が浅く短くなる――。誰にでもこんな経験はあるかと思いますが、福岡ソフトバンクホークスでメンタルパフォーマンスコーチを務める伴元裕氏によれば、それは「今ここ」でない少し先の未来に注意が向いてしまっていることが原因だそうです。
本稿では、伴氏の著書『集中力革命: ブレても力を発揮するメンタルの技術』から一部を抜粋・編集する形で、大事な場面で意識すればするほど緊張や不安にとらわれてしまう人間の心理的メカニズムと、その対処法について解説します。

なぜ本番になると、注意が逸れてしまうのか

試合開始の直前、会場の音が、いつもより少し大きく聞こえる。呼吸が浅くなっていることに気づき、整えようとする。

ビジネスシーンであれば、プレゼンの直前、名前を呼ばれるまでの数秒が、やけに長く感じられる。まだ何も始まっていない。けれど、もう始まってしまったような感覚だけが、先に立つ。

そんなシチュエーションを想像してみてください。

このとき、身体はまだ動いていません。けれど内側では、すでにいくつかのことが起きています。胸のあたりがざわつき、肩の力が抜けず、呼吸が浅く短くなる――。

そして気づけば、「もし失敗したら」「うまくいかなかったら」という言葉が、意識しなくても脳裏に浮かんできます。

頭は自然と、これから起きる結果や、すでに起きてしまった過去の場面を行き来し始めます。今この場所に立っているはずなのに、注意だけが少し先の未来や少し前の過去へ引っ張られていく、そんな感覚です。

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