《積水ハウス事件》「地面師」たちのまさかの"その後" なぜ大企業は狙われたのか…主犯格から届いた衝撃の手紙
――そもそも地面師グループは、どのようにして結成されていくのでしょう。それこそ長年のネットワークを活かしているのでしょうか。
森:一連の取材である程度わかったのは、積水ハウス事件の首謀者とされている内田マイク(懲役12年で服役中)らは、少なくとも2000年以前から地面師詐欺を繰り返していたということです。2000年前後を振り返ると、ITやファンドバブルでマンションブームが起こり、中小のマンションデベロッパーが林立した時代でした。
そうした不動産の上がり局面で、当時は固定メンバーの地面師集団が跋扈していた。内田マイクが率いていた「池袋グループ」をはじめ、「新宿グループ」や「錦糸町グループ」など、活動拠点からグループ名を冠した集団が点在していた。ただ、各グループは互いに交流がほとんどなく、業界の噂で名前を知っている程度だったようです。
オールキャストで集結したのが積水ハウス事件
やがて00年代に入ると、その多くが摘発され、若手として暗躍していた内田らもお縄となる。その後、刑期を終えて活動を再開させる頃から、現在のようにメンバーが流動的に切り替わっていったと言います。こうして最も力のある地面師たちが、オールキャストで集結したのが積水ハウス事件だったと見ています。
――積水ハウスを欺いたということは、やはり地面師たちは相当な手練れなのでしょうか。
森:もともと地面師の多くは、不動産ブローカー(物件売買の仲介役や不動産業者などが手に入れたい土地を買いまとめる調整役)や、地上げ屋(デベロッパーなどから依頼を受け、再開発用地を確保するため地主や賃借人との交渉・立ち退き・土地買収を専門に行う業者)です。
このような不動産畑で生きてきた人間は、最初から詐欺を企てているわけではなく、地主が売却を渋った際に「地面師詐欺に切り替えよう」と一線を超えていく。それだけ地面師たちは、土地や地主の情報を潤沢に持っており、デベロッパーも真偽を見極めづらい。弁護士や行政書士もメンバーに加わっているので尚更です。





















無料会員登録はこちら
ログインはこちら