「学童落ちた」…待機児童高止まり、小学生全体の"4人に1人"が利用でも施設整備が進まない理由 日本版DBSへの対応は?
高市早苗首相は企業活力によるこどもの居場所づくりを掲げていますが、それが実を結ぶには数年かかるでしょう。
いま待機児童で困っている子育て世帯には低学年のときだけでも民間学童保育所を利用したり、ファミリー・サポート・センターに申し込んだり、または複数の習い事を組み合わせることでしのぐしかないのが実情です。
「日本版DBS制度」への対応は?
学童保育が直面する課題は待機児童だけではありません。「日本版DBS制度」への取り組みが急務です。
これは26年12月25日に施行されるこども性暴力防止法によるもので学童保育は「認定事業者」となることで日本版DBS制度を実施することになります。
日本版DBS制度の諸課題に詳しい鈴木愛子弁護士は、「学童保育はその歴史的経緯から、運営が保護者等によるボランティアによる例も存在するほか、国の調査で約2万6000のクラブ数に対して事務等のバックヤードを担う職員数は約6100人と、事務員のいないクラブが多数派という実情があります」と学童保育の脆弱な構造を挙げます。
そして「こども性暴力防止法は、前科という究極の機微情報を民間に渡し、児童対象性暴力等の『おそれ』がある者はこどもに接する業務に就かせない(解雇ではなく、配置転換が基本)との防止措置を事業者に求めます。
しかし多くの学童保育には適切な犯罪事実確認には必須の事務員もいなければ、支援員等として雇った職員の配置転換先もない。認定事業者になった後の情報管理や労務管理への対応が困難な学童保育が多い」と指摘します。
「学童保育は市町村が実施する、公金が投入された社会的インフラであり、日本版DBS制度の認定取得を自治体に求める世論が強くなることは確実です。こども性暴力防止法の施行は、学童保育のインフラとしての重要性と制度基盤の脆弱性のアンバランスさを社会に突きつけるものになるでしょう」(鈴木弁護士)
日本版DBS制度そのものはこどもを性暴力から守る重要な制度ですが、その実務上の対応が学童保育においては構造的に困難なのです。国にはこの制度の円滑な適用のため学童保育の世界に丁寧な案内をする必要があるでしょう。
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