意外と「モヤモヤ」、でも失望じゃない!高校教諭がハーバード教育大学院に「AI×教育」で留学して得た"切実な気づき"
この言葉は、留学中に耳にしたAIに関する議論の中で最も腑に落ちたものだった。
ハーバード教育大学院の授業では、事前のリーディングと発言を前提に進み、多様なバックグラウンドを持つ学生と議論を重ねる。クラスメイトには学校教員だけでなく、コンサルタント、国際機関の職員、スタートアップの経営者など、世界中から集まった仲間がいる。
「AIは教育を民主化するのか、それとも格差を広げるのか?」
ある日の授業のテーマだ。世界中から集まった仲間との議論は想像以上に刺激に満ちたものだ。もちろん心が折れそうになることもある。留学経験もなく、ネイティブ並みの英語力や頭の回転の速さを持ち合わせていない自分にとって、毎回の授業はつねに楽しみと恐怖とが隣り合わせだ。
それでも、ここで得られる議論や出会いは自分自身の教育観やキャリア観を相対化し、問い直す機会を与えてくれる。これこそが留学の醍醐味の1つだと感じている。
さて、AI関連の授業やワークショップに参加するたび、必ずと言っていいほど耳にするフレーズがある。
「昨年までこれは開講できなかった」
数カ月前まで存在しなかったツールが次々と登場し、それに追いつくように講座が開催される。象徴的なのが、「Vibe Coding」と呼ばれるAIに自然言語で指示を出しながらアプリを開発する手法だ。
ある授業では、指示があったわけでもないにもかかわらず、多くの学生がこれを駆使して自身の教育アイデアをプレゼンしていた。
数カ月前までは授業の題材にすらならなかったものが、今や学生の必須スキルになっている。日進月歩どころか“秒進分歩”レベルで技術が進化する分野だ。アンテナを高く張り、最新の情報や求められるスキルへの感度を高く保つことの重要性を痛感させられる。
一流企業に25年間勤めた人がAIで「職を失う」衝撃
一方、キャンパスの外では別の現実が広がっていた。レイオフや若者の就職難に象徴されるアメリカの雇用環境である。
先日、ある学会で出会ったアメリカ人の話が忘れられない。聞くと彼は誰もが名を知る一流IT企業で25年間働いていたのだが、先月会社に行くとパソコンにログインできなくなっており、レイオフされたことがわかった。




















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