Z世代の男性がトランプ大統領に背を向け始めた理由、多くの若者は「自分たちの生活がむしろ悪化した」と感じている
Z世代の男性は当時、民主党候補で副大統領だったカマラ・ハリス氏ではなくトランプ氏を支持した。経済的な不安を抱え、連邦政府が優先順位を誤っていると感じていたためだ。
最大の関心事は生活費の高騰と、国外の軍事紛争への米国の関与だった。彼らはトランプ氏に対し、ワシントンの政策課題を立て直し、新たな経済繁栄の時代を切り開くとともに、国外への関与を縮小するとの期待を託した。
状況は何一つ変わっていない
しかし、少なくとも若い男性の目には、状況は何一つ変わっていない。トランプ氏が「私はアフォーダビリティー(暮らし向き)の問題で勝利した」と宣言し、過去1年が歴史的な成功だったと主張しても、何の助けにもなっていない。
「若者がいまトランプ氏に強い不満を抱き、距離を置き始めている一因は、そもそも同氏を支持した理由そのものにある」。Z世代に特化した調査・メディア企業ザ・アップ・アンド・アップ(The Up and Up)の創業者、レイチェル・ジャンファザ氏はこう指摘する。「多くの若者、特に男性は、自分たちの生活がむしろ悪化したと感じている」という。
2024年大統領選後の分析の中には、若い男性のトランプ氏支持率を50%弱とするものもある。一方、選挙当時79歳で米史上最高齢の大統領となった同氏が、Z世代の男性から50%を大きく上回る支持を得たとする調査もあった。
いずれにせよ、この層での得票はトランプ氏勝利の鍵となった。若い男性が民主党候補のヒラリー・クリントン氏、ジョー・バイデン氏をそれぞれ大差で支持した2016年、20年の選挙と比べると、得票は大幅に改善した。実際、大統領選を受けて共和党内では、支持基盤の再編が起きたのではないかとの期待が広がった。今後は若い男性が共和党候補に投票する傾向が強まるとの見方だ。それは重大な変化となるはずだった。
しかし現在、若い男性の間でトランプ氏への支持は崩れている。18-29歳の男性がトランプ氏に背を向けているだけでなく、反発の広がりも目立つ。
トランプ氏の挑発的な振る舞いや攻撃的な発言、ソーシャルメディアでの軽率な投稿が問題なのではない。そうした言動は、若い有権者にとって物心ついた頃からの常態だ。むしろ批判の矛先は、態度よりも政策や実績といった中身そのものに向けられている。




















