ハリウッドが日本の"リアル"に熱視線? 映画『レンタル・ファミリー』が《日本の代理家族派遣業》に注目したワケ
「確かに海外の映画製作者にとって、日本は非常にユニークな題材として映っているようです。日本の見慣れた風景、たとえば自販機が町のあちこちに設置されているような光景は、欧米では不思議がられる(筆者注:欧米では防犯上、屋外で店員なしに物を販売するケースは少ない)。
最近では、日本で起きた歴史的な事件や社会問題の背景にどんなことがあるのか、映画人に尋ねられることが増えました。今回の『レンタル・ファミリー』のアイデアになっている代理家族派遣業も、欧米人には特異に感じられたようです」
かつて黒澤明監督で失敗もあったが…
日本で始まった代理家族派遣業とは、その名の通り、家族の代理人を依頼者のニーズに合わせて派遣する事業だ。映画『37セカンズ』(19年)で注目を浴びたHIKARI氏がアメリカ出身の脚本家スティーブン・ブレイハットと脚本を書いた。HIKARI氏は大阪府出身の写真家・映画監督だ。山口氏が続ける。
「ハリウッドが、この題材とHIKARIのアイデアを面白がった。アメリカ映画業界ではコロナ禍で、全米脚本家組合が大規模なストライキを行っています。ビジネスを立て直す大事なシーズンに、『レンタル・ファミリー』を公開したことの意味は大きい。シビアなアメリカ映画業界に商業価値を認められたということです」
古くは、黒澤明監督作としてスタートし、結果失敗に終わった『トラ・トラ・トラ!』(1970年)以来、日本とハリウッドは縁遠くなった。
これはハリウッド側のプロデューサーが失敗を分析したレポートを出し、映画作りの体制が大きく違う日本との製作はリスクが大きいと報じたからなのだが、『レンタル・ファミリー』は再び日本とハリウッドの距離を縮めた。





















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