トランプ政権「EV大逆風」でスバルの未来は?「トレイルシーカー」上出来でも拭えぬEV事業への不安

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こうした政権による政策転換を受けて、デトロイト3(GM/フォード/ステランティス)はEV関連投資計画を抜本的に見直し、それぞれ数兆円規模で予算に計上して営業利益を圧迫した。

日系メーカーでは、ホンダが中国市場で不振のEV事業戦略を「白紙に戻す」とし、北米市場でのEV戦略も大幅に見直す意向を「2026年3月期 第3四半期決算報告」の席で貝原典也副社長が明らかにした。また、EVを含めた4輪事業の不振を受けて、役員体制を大きく変更する。

スバル個社で対応できる範疇は超えた

こうした“EV大逆風”が吹き荒れるアメリカで、スバルはこれからEV事業をどう進めるのか。

中長期的には“EVシフトは起こり得る”と業界内で言われ続けている状況に変わりはなく、スバルとしてはまず、EVのベース技術を着実に磨き、当面は市場動向を見極めながら、国内工場での混流生産を続けることになるだろう。

「トレイルシーカー」のクルマとしてのポテンシャルは高いと言える(筆者撮影)

そうとはいえ、現状でEV市場の先行きはあまりにも不透明だ。ここヨーロッパは中国、さらにヨーロッパとFTA(自由貿易協定)を結んだインドなどの国や地域での政治的な動きも絡んでくる。

もはや、トヨタとの連携を加味したとしても、スバル個社で対応できる範疇を超えた印象だ。しかし、これはスバルだけの話ではなく、日本の自動車産業全体における大きな課題でもある。

その解決に向けて、自動車メーカーでつくる業界団体・日本自動車工業会(自工会)は、EVのみならず、近い将来を見据えて早急に、自動車産業界のあり方を抜本的に見直すべく動き出した。

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具体的には、25年に公開した「新7つの課題」に対して、今年から自工会新体制で「危機感を共有」し、スピード感をもって検討している。

その進捗報告については、会長/副会長/理事らが、報道陣と毎月1回のペースでオフレコではない懇談会を実施するという、過去の自工会ではなかった異例の対応が続いている。

EVを含めた自動車産業の激動期。スバルを含めた、日系メーカーEV戦略の今後を注視していきたい。

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桃田 健史 ジャーナリスト

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ももた けんじ / Kenji Momota

桐蔭学園中学校・高等学校、東海大学工学部動力機械工学科卒業。
専門は世界自動車産業。その周辺分野として、エネルギー、IT、高齢化問題等をカバー。日米を拠点に各国で取材活動を続ける。一般誌、技術専門誌、各種自動車関連媒体等への執筆。インディカー、NASCAR等、レーシングドライバーとしての経歴を活かし、テレビのレース番組の解説担当。海外モーターショーなどテレビ解説。近年の取材対象は、先進国から新興国へのパラファイムシフト、EV等の車両電動化、そして情報通信のテレマティクス。

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