「言った」「聞いてない」で揉めるダメ組織の対処法――口頭指示の"手戻り"を防ぐ「フロー」と「ストック」情報の使い分け
もちろん、口頭でのコミュニケーションにも、優位性や合理性はあります。
なんといっても手っ取り早い。「わかり合っている」人同士で、すでに勝手がわかっている仕事を、既存のやり方やスピードでこなす分には、なんら問題がありません。
あるいは軽微なミスの修正など、目先のものごとを、その場にいる当事者だけですぐさま処理する分にはいいでしょう。わざわざテキストに起こして伝達するのは、時間も手間もかかり、まどろっこしい。
このような良さがありながら、他者とのコミュニケーションの「抜け漏れ」「手戻り」を量産し続ける要因になることが多い理由。それは、手段そのものではなく、その使われ方にあります。
目先の効率が“非効率”を生む?
コミュニケーションとは、情報のやり取りを意味します。そして情報は、「フロー情報」と「ストック情報」に分類することができます。
フロー情報とは、その場の当事者限りで処理され、流れていってしまう情報をいいます。
たとえば、テレビやインターネットのニュース速報をイメージしてみてください。ニュース速報は、たまたまその時間、その場にいた視聴者に共有され、注意などを促すことができれば役割を果たすでしょう。
天気予報も、フローの性質が強い情報といえるかもしれません。
たとえば、あなたが千葉県に住んでいて、県内の会社に通勤しているとしましょう。とりあえず、明日や明後日の千葉県の天気さえわかれば、口頭やテロップでの短時間の情報伝達であっても、なんら不便を感じないでしょう。
明日明後日の、傘を持っていくかいかないかの判断、服装や靴の選択、利用する交通手段の選択や何時に家を出るか、などの判断の足しになればそれで十分。長い時間記憶しておく必要も、その場にいない第三者に伝えて何かを依頼する必要もありません。
一方、ストック情報とは、残したい、あとで参照・利活用したい、記録しておきたい情報のことです。
たとえば、図書館の開館情報や利用ルールなどは、たまたまそれを聞いた人だけではなく、図書館に来る人がいつでも、誰でも知ることができるようにしておかなければなりません。誰もが目にする場所や、誰もがアクセスできるホームページなどに、いつもわかりやすく掲示してありますよね。
口頭での依頼や指示、注意喚起は、フローの性質が強いといえます。電話などを使った連絡も然り。




















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