「人間が大変なときに何をやってるんだ」…福島で飼い主と離れ離れになった犬猫保護"その後" 震災当時の猫5匹も暮らす

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しかし、事故直後は保護した動物の引き取りに困ることはなかった。東京などの保護団体が地元のシェルターや、保健所から数十匹単位で引き取ってくれることが多かったためだ。「被災地の犬や猫たち」ということで、一般からの寄付が集まりやすかったことも理由だという。

地元の保護団体にとって、また動物たちにとって、こうした他の地域からの支援はありがたかったに違いない。しかし一方で、課題も残すことになったと、二階堂氏は考えている。

「福島県は震災前から殺処分数では全国ワーストになることも。獣医師と協力して不妊手術を実施していかなければいつまで経っても状況は変わらない。県にも意見してきたが、法律を盾に一蹴されてきました。震災を機に注目が集まり、よくなっていくかと思っていたのですが……」(二階堂氏)

県外の保護団体が引き取ってくれたことで、「地元でなんとかしなければ」という意識が育たなかったのだという。行政に働きかけても、「福島はボランティアが少ないから」と、ボランティアのせいにされてしまったこともあったという。

「今活動している人たちは、自腹を切って、身を削って、もういっぱいいっぱい。体を壊してしまったら、もう代わりはいないんです」(二階堂氏)

福島の殺処分状況

「猫は飼い主が高齢で施設に入るなどして、飼えなくなって引き取るというケースが本当に多いです。また、保護団体から譲渡を受けるという意識がなかなか広まらない。なぜなら、保護団体は譲渡の条件が厳しいから。飼いたい場合は誰かの家で生まれた子猫をもらう、ということが多いと思います」(二階堂氏)

東京など人口の多いところでは、保護団体も多いほか、不妊手術を支援してくれる獣医も多い。月に1度、神奈川県から獣医を招いて不妊手術に協力してもらっているが、それでは猫の繁殖力に追いつかないのが現状だそうだ。

ただ、そうした状況にも少しずつ改善が見えている。

福島県がまとめているデータによると、06年度の殺処分数は犬2589匹・猫4014匹に対し、16年度は犬231匹・猫2488匹、22年度は犬が71匹、猫が1156匹と減っていっている。

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