「目的は妥当でも手法が不適切」永住権の厳格化に震える在留外国人が、いま離職・出国を語る理由
日本を離れることを考え始めた居住者もいる。他国のほうが永住権への道が早いと考えるからだ。しかし、どの国にも欠点はある。
例えばオーストラリアでは、24年12月から高所得者向けに2年で永住権が得られる新ビザが導入された。しかし、給与が政府の厳しい最低基準に達しない場合、永住への道は閉ざされる。
カナダもここ2年で「開放的な成長」から「厳格な管理」へと転換した。26年現在、政府は国内にいる人々を優先するため、新規居住者の数を削減している。アメリカも背景調査やセキュリティ審査を大幅に強化する方向に動いている。
日本に求められる「明確で公平な基準」
先進諸国全体で永住権へのハードルは上がっているが、その中でも日本の永住への道のりは依然として最も長い部類に入る。
日本の高度専門職ポイント制は、1年から3年という迅速なルートを提供しており、あるHSPビザ保持者は「明確で公平、わかりやすい」と評価する。これは大きな利点だが、多くの長期居住者には手が届かない。HSPルートには特定の所得、学歴、年齢が求められるからだ。人文、教育、あるいは低賃金分野で長年働いてきた居住者にとって、これらの要件を満たすのは困難だ。
日本在住27年の居住者は、問題を率直に指摘する。「私の年齢、学歴、所得水準では、高度専門職の資格があるとは思えません。すでに27年住んでいますが、エリート向けの年数要件の短縮も私個人には役に立ちません」。
長期在留外国人は、日本に基準を下げろと言っているわけではない。彼らが求めているのは、明確で公平、かつ誰に対しても平等に適用される基準だ。
外国人として27年間日本に住んだ後に帰化したある人物は、こう切り捨てた。
「政府は外国人労働者が若いうちは搾り取り、年金や退職金を支払う必要が出る前に追い出したいように見えます」
別の居住者はこう締めくくった。
「もし人々が退職するまで何十年もここで働き、生活してきたのなら、永住権を得て住み続けることができるべきだ。現役時代を通じて年金制度を支えてきたのだから。働けなくなった途端に母国へ送り返すのは、もはや母国とのつながりがない人にとっては、死にに行けと言っているのと同じだ」
日本は外国人労働者に定着してほしいと言う。これらの居住者たちは、すでに何十年も定着してきた。問い直されるべきは、現在のルールが彼らにこの地で人生を全うすることを許すのかどうかだ。
※本記事の取材に応じた全対象者は、在留資格への影響を懸念し、匿名を条件としている。
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