「有酸素を長くやる」はもう古い?…脂肪を燃やし締まった健康的な体になるための《短時間・高心拍》トレの科学

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さらに厄介なのは、体脂肪が増えてくると、動作が重くなり、強度の高い運動を避けるようになることです。すると、脂肪が使われる条件からさらに遠ざかります。

ここで多くの人は「有酸素運動を長くやる」という方向に行きがちですが、仕事や学業で時間が限られている層ほど、それが続きません。結果として「やっているのに変わらない」が生まれます。

ここで1つ、数字の話をします。脂肪1kgが約7200kcal相当だとしても、実際の減量は“単純にその数字で割り算すれば終わり”ではありません。エネルギー収支は代謝適応や体組成の変化で動くため、いわゆる「7200kcal=脂肪1kg」という単純ルールは現代では過度に単純化されている、と指摘されています。

つまり、脂肪を落とす戦略は「計算」だけではなく、体を“脂肪を使うモード”に入れる設計が必要になります。

筋肉と筋力は別物であることを理解する

体を鍛える際、体力を向上する際には、「筋肉」と「筋力」を、混同しないことが大事です。

●筋肉(muscle)とは何か

筋肉は、体を動かす組織です。そして同時に、体の中で最大級のエネルギー消費装置でもあります。筋肉があること自体が、エネルギーの使い道=受け皿をつくります。

脂肪1kgが約7200kcalあるのに対して、筋肉の組織は水分が多くエネルギー密度が低い、という整理もされています。筋肉量が落ちれば、エネルギーを使う場が減り、脂肪が残りやすくなるというのは理屈として自然です。

ただし、筋肉は「あるだけ」では不十分です。使われなければ、体はその筋肉を「高性能なエンジン」として扱いません。

●筋力(strength)とは何か

筋力は機能です。筋肉をどれだけ強く、速く、連動させて動員できるか。つまり、筋肉という受け皿を、どれだけ本気で使い切れるかが筋力です。ここが腑に落ちると、「筋肉があるのに痩せない」が説明できます。

筋肉量はそれなりにあっても、筋力(出力・動員・連動)が低いと、体は高い強度の運動に入れません。運動量を稼がないと、脂肪を動員する理由が生まれません。

ですから、脂肪の話は筋力の話に直結します。

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