大学教授のトリセツ【実践編】転身前に知るべき「4つの実態」、シビアな業績至上主義と狭き門を突破する秘訣&年収事情
採用に際し、ビジネス経験が教育内容に深みを与える点で評価される場合があるものの、企業での特許取得や公的機関における調査研究レポート、国際的に権威のある学術誌に掲載された英語論文であれば、研究業績として受け入れられる可能性は高い。
外部資金として最もポピュラーなのが、日本学術振興会(JSPS)や文科省が実施している科学研究費(正式名:科学研究費助成事業、略称:科研費)と助成金である。
科研費は理系・文系を問わず、科学技術の進歩、社会課題の解決など、公益性の高い研究を行っている個人やグループに対して、厳しい審査を経て配分される。主な研究種目における新規採択率は29.1%だった。
一方、助成金は主に行政機関や公的団体、または民間の財団などが提供する資金援助で、特定の活動や事業に対して交付される。一定の要件を満たせば採択されやすい傾向もあり、選ばれる数も科研費に比べて多い。
高く評価される「稼げる研究者」
世界と渡り合う研究力や社会に変化をもたらす研究成果が期待される「国際卓越研究大学」として採択された大学に対しては、国が10兆円規模の大学ファンドの運用益を活用して支援してくれる。1月23日には、旧・東京工業大学と旧・東京医科歯科大学が統合した東京科学大学が認定された。2023年に第1号として選ばれた東北大学に続いて2校目となる。
さらに、教育に関する競争的資金である「大学改革推進等補助金」という競争的資金もある。とくに、東京大学をはじめとする旧7帝国大学、東京科学大学、一橋大学、神戸大学などの研究重視型大学だけでなく、教育重視型の大学でも重要な資金源となる。
このような大型の競争的資金を獲得するうえで主導的役割を継続的に果たせる研究者は、大学にとって「稼げる存在」として高く評価される。
大学は極めて保守的で階層構造の強い組織だ。委員会業務、入試業務、学生対応など、大学という組織を回すための仕事をどれだけ担っているか、それらに熱心に取り組んでいるかは、教授会での信頼や発言力に直結する。大学は合意形成を重視する組織であり、個人の裁量で物事を動かすことが難しく、意思決定に時間がかかる。




















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