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ジャカルタで20年「東急の中古電車」輸出の舞台裏 全盛期はまるで「インドネシア版田園都市線」だった

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  • 高木 聡 アジアン鉄道ライター
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――会社として事業を進めていくときに、ボランティア的要素だけでは難しい部分があると思います。グループとして中古車両を輸出するメリットはどのような点だったのでしょうか。

太田:東急車両は、中古車両は持って10年ぐらいということで、いずれ新車が売れるんじゃないか、という部分だろう。実際には20年持ったわけだが。東急建設は、やはりMRTのプロジェクトが見えていたという点があると思う。

東急電鉄は当時、8000系や8500系を新車に置き換えていたので、廃車する必要があった。国内の地方私鉄にも譲渡しているが、(車両編成の短い地方私鉄は)運転台がついている車両は買ってくれるが、中間車両は廃棄しなくてはならない運命にある。廃棄するにもコストがかかるので、引き取ってくれるのはありがたいことだった。

なおかつ、譲渡すれば廃棄物をなくして環境にも貢献できる。そのあたりがアピールポイントとして高かったと思う。社内でも前向きに捉えられ、中古車両輸出は「東急グループ環境賞」を受賞した。最初はどこまで責任を持てるんだといった意見もなくはなかったが、やっぱりやってよかったと感じている。

ドゥリ駅構内にかつて存在した線路市場を進む元東急8000系の8007編成(筆者撮影)
【写真】ジャカルタデビュー当初の8000系。8007編成は東横線で「伊豆のなつ号」として伊豆急行のカラーとなり、そのままのカラーリングで運行開始した

メンテナンスのサポート体制は

――東急の車両は、現地に到着してから1週間も経たずに走り出していたので個人的には驚いていました。それまで中古車両は輸出後の保証などをしないという形で輸出されていた中、東急は外部の商社を挟まずインドネシア側と直接契約したことは、結果的に大きな効果を生んだのではないでしょうか。

太田:年間数編成ずつ輸出していく中で、そのたびにインドネシア側からインスペクション(検査)で1週間ぐらい長津田工場に担当者が来られた。そのとき一緒に、メンテナンスの技術をある程度教えていた。例えば、ドアが閉まり続けるようにするためにはどうしたらいいのかといった情報交換をしっかりと続けていったことが、非常に効いたんじゃないかと感じている。

門田:現地でもメンテナンスをし始めていたので、これどうなの?あれどうなの?といった感じでインドネシアの方はいろいろと質問された。そのつど、できるだけ技術的な面の指導はサポートするよう対応していた。

オーバーホール中の8608編成(筆者撮影)
【写真を見る】ジャカルタで20年「東急の中古電車」輸出の舞台裏 全盛期はまるで「インドネシア版田園都市線」だった(35枚)

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【「中古電子部品は禁止」サプライの難しさ】

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