トヨタに「定例会議」は存在しない? 上司と部下がセットで会議に出席するのを「認めない」深い理由

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上司と部下は親子ではなく、上司は保護者でもありません。

私が知るトヨタでは、「お互いにサラリーをもらっている“プロ”なのだから、会議なんて担当者が1人出席すればそれで十分だろう」という習慣、あるいは風潮があったように思います。

まだ経験が少ない若手社員などは、(もちろん事前の教育や研修はありますが)いきなり1人で会議に出てこいと言われるわけで、最初は戸惑ったり失敗したりして、それで叱責されたりもするわけです。しかし、それでも、プロなんだから自分で処理しろと、ある意味、放り出されます。

そして、どうしても足りなかった部分は、会議や打ち合わせのあとに上司がサポートしてカバーする。そのようにして、早い段階から常にプロとしての自覚を持たせる意図があったのでしょう。

「お互い大人なんだから、いつまでも甘えんなよ」という感じです。

任せないから部下が自立しない

しかし、世間一般的には、上司の側でも、なかなか仕事を部下に任せられないタイプが多い。そして、部下だけを会議に出すことに不安を感じることも多いようです。

部下の会議に同席しないと上司の気が済まないし、周囲からも担当者とその上司の同席を求める、という日本企業が多くあることも承知しています。

しかし、トヨタでは、原則として上司は部下の会議に同席しないので、強制的にマネジメントの仕事に専念させられます。その間、上司は別の仕事に取り組めるのです。

なので、上司と部下が会議にセットで参加するのは、みっともないから、もうやめませんか? 彼氏・彼女じゃないんですから……。

いつまでも任せないから、部下が成長できないのです。そして「任せられない上司は、部下の成長機会を奪っている」とも言い換えられます。

もし、部下が1人で会議に出て、その会議報告がしっかりできないようであれば、そのときこそ上司の出番。そこがマネジメントのタイミングです。

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