「心機一転したいという気持ちも大きいと思いますが、実は合理的でもあります。持っていく荷物を減らせば引っ越し代を抑えられます。その浮いたお金をこうした片付け費用に充てることもできます。
7~8年使っている電化製品なら保証期間なんてとっくに切れていますし、いつ壊れるかわからない。古いものを無理に運んで後から修理費を払うくらいなら、最初から新品を買ったほうが安上がり……という考え方もできます」
かつて家電は高価で、一度買えば長く大切に使うのが当たり前だった。しかし、現在はニトリやAmazonなどで低価格な製品がすぐに手に入る。生活用品全般が大事に使い続けるというより「ある程度使い切って、買い替えて回していく」という風潮に変わりつつある。
“なんとかしようとした痕跡”は、悩んでいた証し
作業開始から3時間弱。予定よりも早く部屋は空になり、ゴキブリも1匹残らずいなくなった。ゴミが踏み固められていたのは1室だけで、ほかの部屋は案外柔らかく、見た目ほどの体積はなかったのだ。
スタッフたちはゴミを回収するパッカー車の到着を待ちながら休憩を取っている。これで無事に退去もできそうだ。
「ゴミ屋敷は、“なんとかしようとした痕跡”があるほど、住人の方が悩まれていた証しとなります。この依頼者さんも荷解きにトライした痕跡がありました。そして、今回の引っ越しではその反省を生かしていました。しかし、本当に問題なのはここからなんです」
ゴミ屋敷を片付けたことで心の「つっかえ」はたしかに取れる。しかし、ゴミを溜めるに至った根本の原因までが解決されたわけではない。
仮に職場の人間関係に悩んで部屋を荒らしてしまったのだとしたら、ゴミがなくなったからといってその人間関係が改善されるわけではないのだ。
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