安定した仕事を捨て"勝負"の世界へ——36歳「麻雀プロ」女性の恋と仕事。「ひとり暮らし、最高」に秘めた"想い"

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専門学校時代に、アニメ『アカギ』に夢中になり、ネット麻雀でルールを覚えた。若手クリエイターが自作の作品を持ち寄って販売するイベント「デザインフェスタ」では、麻雀モチーフのグッズも制作・販売した。

漫画
本や漫画をよく読むタイプらしく、部屋のそこかしこに愛読書があった(撮影:今井 康一)

「その頃のグッズのクオリティは、今考えるとまだまだですけど、デザイン系で麻雀好きな人たちに注目してもらって、嬉しかったですね。そこから麻雀をする友達も増えました。

当時私が通っていたのがフリー雀荘で、1人でふらっと行ってもその場の人と遊べるようなシステムなんですよ。他のお客さんだったりとか、従業員とかと、麻雀卓を囲んで楽しめます。

一緒に麻雀をやると仲良くなれるから、どんどん友達も広がるんです。年の差も関係ない。年配の方が大学生に教えられているなんて、普通のことだし。そういう場って他にないんじゃないでしょうか」

雀荘ならではのフラットな親密さは、飯盛さんの水に合った。だから軽い気持ちで、働いてみたいと思ったのだそう。

“好き”を掛け合わせて唯一無二になる

雀荘でアルバイトしていた頃、麻雀はあくまで「好きなもの」のひとつだった。だが続けていくうちに、周囲から「プロになりなよ」と声をかけられることが増えていく。

迷いはあった。当時の飯盛さんは雀荘でのアルバイトを辞め、会社員として事務の仕事をしていた。安定した仕事を捨て、勝負の世界に身を置く覚悟があるのか、生活は成り立つのか。悩んだが、それでも徐々に麻雀の世界で生きたいという気持ちが育っていった。

「プロ麻雀の世界に、私はデザインとか企画とか、プロデュースみたいなことを掛け合わせられるんじゃないかなって思ったんです。選手の魅力をどう見せるかとか、イベントをどう面白くするかとか。自分なら違う立ち位置で関われるかもしれない。それをやってみたくなって」

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