「日本の性加害の根っこにある」との主張が…『ドラえもん』しずかちゃんのお風呂シーンはなくすべき?論争の実態と、意外と知られていない変化

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余談だが、お風呂シーンのアップデートという観点では、2024年公開の『のび太の地球交響楽(ちきゅうシンフォニー)』が、変化を象徴する映画だと考えている。本作では、しずかちゃんではなくのび太とドラえもんがお風呂に入っている様子が描かれており、ドラえもんにおけるお風呂シーンが変化し続けていると実感させられる。

のび太の地球交響楽
2024年公開の映画ドラえもん『のび太の地球交響楽』のスタンディ。日本橋のロイヤルパークホテルにて撮影(筆者撮影)

しずかちゃんのお風呂シーンに意味があるケースも

時代に合わせて意外と(?)アップデートしているお風呂シーンだが、歴代ドラえもん映画の中には「しずかちゃんのお風呂シーンに意味がある」ケースもある。その最たる例が、1996年公開の第17作『のび太と銀河超特急(ぎんがエクスプレス)』だ。ネタバレになってしまうが(公開から30年経っているので許されたい)詳しく解説しよう。

本作でのしずかちゃんのお風呂シーンは、約23秒と歴代映画の中でもかなりしっかり描かれている。なぜなら、しずかちゃんの入浴中に、歴代最強クラスの敵の「弱点」が明らかになるからだ。

のび太と銀河超特急
1996年公開『のび太と銀河超特急』のポスター。歴代作品の中で屈指の人気を誇る傑作だ(筆者撮影)

銀河超特急では、しずかちゃんが入浴中に「ヤドリ」という敵の下っ端が侵入してくる。そのヤドリを、しずかちゃんが真空ソープ(石鹸が入った水鉄砲のようなもの)で撃ち落とすのだ。この出来事がきっかけで、真空ソープというヤドリの弱点発見につながる。つまり、しずかちゃんがお風呂に入っていなければ敵の弱点を見つけられず、銀河中の文明が蹂躙されていた可能性があったのだ。

銀河超特急以外にも、「しずかちゃんのお風呂好き設定」が伏線として機能している映画がある。たとえば、『のび太と鉄人兵団』では「しずかちゃんの家のお風呂はいつだってお湯を張っている(=しずかちゃんがお風呂が大好きだから)」という設定を活かし、物語のキーポイントとなる「水面」として利用される。「しずかちゃんはお風呂が大好き」という設定があるからこそ、物語が動きはじめるのだ。

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