「日本の性加害の根っこにある」との主張が…『ドラえもん』しずかちゃんのお風呂シーンはなくすべき?論争の実態と、意外と知られていない変化

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上記で紹介したように「しずかちゃんのお風呂」が伏線になる映画があるとはいえ、たとえお風呂シーンを活用できなくなっても劇場版の制作には困らないのが実情だろう。だからといって、しずかちゃんのお風呂シーンを無くすべきなのだろうか?

筆者は、本問題は「無くすべき」「無くすべきでない」と単純に断言できる類のものではないと考えている。もし是非を決めなければならないとしたら、非常に難しい議論になるだろう。確かに、かつては当たり前だった「お風呂を覗き見るシーン」は、今考えると明らかに「性加害」なのだ。だからこそ、時代に応じて表現が変化し続けているといえる。筆者自身、そこを肯定するつもりは皆無だ。

しずかちゃんのアイデンティティ

一方で、そもそもしずかちゃんは「お風呂に入ることが好き」なキャラなのだ。しずかちゃんがお風呂に入っているのは、彼女のアイデンティティでもある。お風呂シーンを無くしてしまうと、「お風呂好き」というしずかちゃんらしさを表現できなくなってしまいかねない。

「フィクションに現実を持ち込むことは正しいのか?」

この問題を突き詰めていくと、そんな議論が必要になりそうだが、簡単に論じることはできない問題なのだろう。アニメやマンガなどのフィクションは、決して現実ではない。あくまで二次元コンテンツとして、現実と一線を画して接するものである。しかし、その存在により、ポジティブにもネガティブにも大きく影響を受ける人がいるのもまた事実なのだ。

イチドラえもんファンとしては、しずかちゃんのアイデンティティが否定されない形で、ドラえもんらしさを損なわない表現になってくれればと願うばかりだ。

のび太の海底鬼岩城
『映画ドラえもん新・のび太の海底鬼岩城』のスタンディ(筆者撮影)

なお、2026年2月27日から、映画ドラえもんシリーズ第4作である『のび太の海底鬼岩城』のリメイク作品『映画ドラえもん 新・のび太の海底鬼岩城』が公開される。

現代の技術で描かれる美しく雄大な海底世界を舞台に、のび太たちの大冒険が繰り広げられていく。ある海底人の青年との出会いをきっかけに、地球の命運を巡る大きな問題に巻き込まれてしまうのび太たち。果たして、無事に地球の平和を守ることはできるのか──。

ドラえもん映画史上初の4DXでの上映も決定した本作。海底という舞台に加え、旧作の展開からみてもおそらくお風呂シーンはないと思われるが、ぜひ劇場で楽しんでもらいたい。

【もっと読む】「配慮ありがたい」「ネタバレになる」と賛否両論に…ドラえもん「新作映画」で"異例の注意喚起"のワケ では、『映画ドラえもん 新・のび太の海底鬼岩城』公開前に注意喚起が出された背景について、ライター・コラムニストの押入れの人さんが詳しく解説している。
押入れの人 Webライター・マンガ編集者

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おしいれのひと / Oshiire no hito

児童指導員、メーカーのEC担当バックオフィス、Webマーケティング会社のディレクターなどを経てフリーランスのライター・編集者に。累計100万円以上ドラえもんグッズに使った自称ドラえもんガチ勢。

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