プラットフォーマーとは、売り手と買い手が出会う「場」を提供し、そこから手数料や広告収入を得るビジネスモデルです。
実はこの構造自体は新しいものではありません。クレジットカード会社も、加盟店と利用者をつなぐ決済の「場」を提供するという意味では古くからのプラットフォームですし、ECモールや検索広告モデルも同様です。
もっとも、現在のように「高成長モデル」として脚光を浴びるようになったのは、スマートフォンの普及とともにUberやAirbnbが登場した2010年前後からです。
プラットフォームは、「マッチング型(Uberなど)」「マーケットプレイス型(ECサイトなど)」「決済型(クレジットカードやQR決済など)」「OS型(iOSやAndroidなど)」「SNSや情報提供・コンテンツ型(動画配信など)」といったタイプに分類することができます。
これらのビジネスは、複雑なシステム構築と維持に膨大なコストと時間がかかることが、高い参入障壁として機能してきました。
しかし、前回の記事で解説した「SaaSの死」の議論が示唆するように、AIがシステム開発や運営のハードルを下げるのであれば、参入の難易度は確実に低下します。そうなると、これまで強固に見えた参入障壁の意味合いも変わってきます。
そこで問われるのが、「利用者のスイッチングコストがどこまで効くのか」という点です。
「勝者」だったはずのプラットフォーマーも盤石ではない
利用者が特定のプラットフォームを選び、使い続ける理由はさまざまです。セキュリティーへの安心感、操作への慣れ、ネットワーク効果によるユーザー数の多さなどが挙げられます。
しかし最終的に決定打となるのは、利用者にとっての「実利」でしょう。
より安い利用料や、より高い報酬を提示できる新規プラットフォーマーが現れたとき、既存の勝者が築いてきたアドバンテージは揺らぐ可能性があります。
特に「マッチング型のプラットフォーム」では、紹介料や掲載料といった手数料の水準が重要になります。
当然ですが、出店者やサービス提供者には 「より利益を確保したい」「余計なコストを払いたくない」 という判断基準が働きます。もし新規参入者がこれらの手数料を引き下げれば、出店者やサービス提供者はそちらへ流れやすくなり、その結果、既存プラットフォームが長年かけて築いてきた優位性が一気に揺らぐ可能性があります。
既存の勝者が誇る「高い認知度」や「登録ユーザー数」は、確かに大きな強みです。ただし、それだけで長期にわたって競争優位を維持できるとは限りません。





















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