戦争そのものが急に増えたわけではないのに…ここ数年「戦争が増えた」と感じる日本人の"錯覚"
冷戦後の1990年代から2010年代まで、日本の周辺は比較的平和でした。もちろん北朝鮮の問題はありましたが、中国やロシアとの間で今のような緊張はありませんでした。
ところが2010年代後半から状況が変わりました。中国が急速に軍事力を強化し、台湾に対する圧力を強めています。ロシアも2022年にウクライナに侵攻し、日本周辺での軍事活動を活発化させています。
遠い中東やアフリカの戦争と違って、東アジアの緊張は日本に直接影響する可能性があります。だからニュースでも大きく取り上げられるのです。
2つ目の理由は、世界の秩序が変わりつつあるからです。
第二次世界大戦後、世界はアメリカを中心とした秩序で動いてきました。国連という組織があり、国際法というルールがあり、大国が勝手に小国を攻撃することは許されない――そういう約束事がありました。
しかし、中国やロシアは「もうアメリカの言うことばかり聞いていられない」と考えるようになりました。経済的にも軍事的にも力をつけた中国は、自分たちの考えるルールで世界を動かしたいと思っています。
ロシアも、かつてのソ連時代のような強い国に戻りたいと考えています。こうした大国間の緊張や対立が、ウクライナ戦争や台湾問題という形で表面化しているのです。
日本人の生活に影響を与える「戦争の余波」
3つ目の理由は、戦争の形が変わってきたからです。
昔の戦争は、大軍同士が正面からぶつかり合うものでした。しかし今の戦争は、サイバー攻撃、ドローン、情報戦など、様々な形を取ります。ウクライナでは、数万円で買えるドローンが、何億円もするロシアの戦車を破壊しています。
こうした新しい戦争の形は、小国でも大国に対抗できる可能性を生み出しました。これからは、「戦争をしかけても勝てるかもしれない」と考える国が出てくるかもしれません。
そして最も重要なのは、これらの戦争が私たち日本人の生活に影響を与え始めていることです。ウクライナ戦争が始まると、小麦やエネルギーの価格が上がり、私たちの生活費も上がりました。
もし台湾で戦争が起きれば、スマートフォンやパソコンに使われる半導体が手に入らなくなるかもしれません。





















無料会員登録はこちら
ログインはこちら