「最近の話」ができない人は脳が危ない? 「昔話」は饒舌な人ほど見落とす"深刻事態"と劇的改善の処方箋

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共想法は、脳の健康を保つための認知的介入という目的に即した性質を持つ会話を、確実に発生させることができる会話支援手法です。これを可能にしたのが、次に示す共想法の2つのルールです。

①あらかじめ設定されたテーマに沿って、参加者が写真と話題を持ち寄ること
②参加者が「話す」「聴く」「質問する」「(考えて)答える」順序と持ち時間を設定すること

参加者はテーマに沿った話題を必ず持ち寄ります。となると、「何かないかな?」「1分で何を話せそうかな」とアンテナを張ってネタ探しをすることになります。

「最近の話」は「昔を思い出す」よりさらに認知機能を使う

脳が長持ちする会話
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実際に共想法に参加しなくても、誰もが日常で共想法で行う頭の使い方をシンプルに実践できるのが、「最近の体験について話すこと」なのです。最近の話をするときは、昔の話をするときと比べて、覚えるときに働く認知機能をさらに使うことになります。

話し上手でいつも話題が豊富な人をうらやましく感じ、自分は話題に乏しいと思っている人ほど伸びしろは大きいです。脳には可塑性があります。何らかの原因でつながりが弱くなった脳内の神経ネットワークに対し、適切な刺激を与えることで、つながりを強くすることができます。

話すことが見つからないときや、人との交流やコミュニケーションが億劫に感じられるときは、最近心に残った「新しい体験」を覚えることを心がけてみてください。「①覚える」を意識するだけでも、脳は活用できます。そして、「最近の話」のネタが増えていきます。

大武 美保子 ロボット工学博士、認知症予防研究者

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おおたけ みほこ / Ootake Mihoko

ロボット工学博士、理化学研究所 革新知能統合研究センター 目的指向基盤技術研究グループ 認知行動支援技術チーム チームディレクター。東京大学大学院博士課程修了。博士(工学)。日本学術振興会特別研究員、東京大学大学院特任助手、助教授、准教授などを経て現職。祖母の認知症をきっかけに、会話支援AIによる認知行動支援技術の開発に従事。会話訓練法として編み出した「共想法」と会話支援ロボット「ぼのちゃん」を活用した認知症予防支援にも取り組む。

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