金間:なるほど、よくわかります。長いストーリーを理解できなくなっているのは、スマホのせいなのか、生成AIによるものなのか、稲田さんはどう見ていますか。
稲田:スマホで見るSNSの短文に慣れたから長文を読めなくなったという説は、ある程度浸透していますが、その因果関係が正しいかどうかはなんともいえません。ただ、短時間で理解できるコンテンツを大量に提供しているデバイスは間違いなくスマホなので、「慣れ」の問題として長文を読めなくなった遠因にはなっている、とは言えるのではないでしょうか。
人間にできて、生成AIにできないこととは
稲田:普通の若者が生まれて初めてまとまった長文を書くのは、おそらく大学の卒論ですよね。文脈への理解が必要だと思いますが、金間先生はどのように指導されていますか?
金間:僕は学生に、どんどん生成AIを使っていいと伝えています。ただし、それはパーツの部分です。生成AIからヒントをもらったり、文章を整えてもらったり、それは「どんどんやれ」と。ただしストーリーの組み立て、論旨構成は人間がやるべきだと思っています。そこをゼミでは徹底的に議論します。
稲田:なるほど。確かに出版業界でも、生成AIで音声の文字起こしができるし、それなりのプロンプトからそれなりの文章ができてしまうので、分野や媒体によっては、もうライターは必要ないと言われています。ただ、書籍の詳細な目次をゼロイチで、かつ相応の完成度で作れるかといったら微妙なところですね。
僕が本を執筆する際でも、目次、つまり最初の設計図を書くのが一番カロリーを消費しますが、僕の感覚では、この部分はまだ人間でないと難しい。生成AIに任せるにはまだ何か頼りない。学生はそのあたりをわかって使いこなしているのでしょうか。



















