「3万円のパジャマ爆売れ」「入店規制も…」 『BAKUNE』発売からわずか4年で上場の"裏側" 経営者は心臓疾患でプロを諦めた元サッカー少年

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当初はスポーツメディア「SPOSHIRU(スポシル)」を運営していたが、次第に健康領域へと軸足を移し、21年2月にバクネを発売した。中西社長は創業当時をこう振り返る。

「病気をした時の絶望感がすごく大きかった。病院内では、体が自由に動かない高齢の方も多く、病気で亡くなる方もいた。何かに挑戦したいと思ったときに、健康ではないと何もできないと若くして経験できたことは人生ですごく大きな経験だった。

また、自分がスポーツに打ち込んできたことを無駄にしたくはなかった。アスリートが自分の体に向き合ってケアしているということをどう社会に還元できるのかを考えていた」

市場は急拡大、競合は乱立 

健康意識の高まりもあり、リカバリーウェア市場は、追い風が吹く。一般社団法人日本リカバリー協会の調査によると、リカバリー領域において、衣服(スポーツ以外)カテゴリーの市場規模は23年に1438億円と推計され、19年の867億円から1.7倍に成長している。

一方で、日本国内ではワークマンのメディヒールのような低価格帯から、MTGが展開する「ReFa(リファ)」、ベネクスのような高価格帯まで、様々なリカバリーウェアが登場している。

中西社長は「競合ではあるけれど、そこと戦うことを意識しているかというと、実はそうではない。僕たちがしっかりとプライシングして、商品、ブランドを作っていくことがテーマと考えている。

僕には原体験があるというのは(他社とは)大きな違いだ。極論、ブランドや見せ方で商品の売り上げは伸びるかもしれないけど、そうではなくモノづくりを誠実にしていきたいと思っている。健康は軽いものではないので、向き合っていきたい」と話す。

バクネに込めた思いを語る中西CEO
バクネに込めた思いを語る中西社長(筆者撮影)

バクネは「一般医療機器」として届け出を行っているため、薬機法や景表法の制限を受けている。実際に取材中にも微妙な表現方法について細かに担当者から説明を受けた。

例えば「睡眠の質が上がる」「冷え性の改善」「免疫アップ」などと法的に決められている範囲を超える表現を商品の効果として記載することは禁止されているという。各店舗の販売員に徹底させることも手間ひまがかかる。

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