「3万円のパジャマ爆売れ」「入店規制も…」 『BAKUNE』発売からわずか4年で上場の"裏側" 経営者は心臓疾患でプロを諦めた元サッカー少年
テンシャルは18年に創業。21年にバクネの販売を開始すると、売上高は毎年、前期比2倍超の成長を続けた。25年2月には東京証券取引所グロース市場への上場を達成した。バクネ販売からわずか4年で上場した理由を中西社長はこう分析する。
「健康投資やリカバリーといった分野の社会ニーズが大きくなった。本当に良い商品を作ってきたことで、評判がアスリートやファンの口コミで広がった。それが大きく成長している要因の一つ」
エビデンスの積み重ねで効果裏付け
バクネには自らの体温による遠赤外線を輻射させる特殊繊維「SELFLAME」が使用されている。これにより血行を促進し、睡眠環境をサポートする効果があるという。加えて、肌触りの良さや快適な着心地も支持を集める理由だ。
筆者も半年以上バクネを着用しているが、長年悩まされていた片頭痛が不思議と解消した。しかし、同時に労働環境や運動習慣を見直したため、バクネの効果によるものなのかは判断が難しい。この点を尋ねると、中西社長は定量・定性の両面から説明した。
「定量面では、大学や大手企業と共同研究をして、どのように睡眠の改善につながる効果があるのかというデータを蓄積している。定性面では主にアスリートがどう反応するのかというのを大事にしている。アスリートは日常的に自分の体に向き合っていて、細かい体の変化にも気づくことができる」
商品開発では、アスリートが満足する水準を目標に掲げる。現在は、メジャーリーグで活躍する今永昇太投手や、元サッカー日本代表の長谷部誠氏など現在は1000人を超えるアスリートが同社の製品を使用し、10人とはコンディショニングサポート契約を結んでいる。
今春のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で連覇を目指す野球日本代表「侍ジャパン」のオフィシャルパートナーに就任し、選手にバクネを提供する。
健康への強いこだわりの原点には中西社長自身の原体験がある。埼玉県出身で、小学校1年からサッカーに打ち込み、高校では強豪校でインターハイにも出場した。プロ選手を目指していたが、「狭心症(心臓疾患の一種)」を患い、夢を断念した。
失意の中、運命を変えたのが元アメリカ大統領バラク・オバマ氏のスピーチ動画だった。プログラミングの可能性に触発され、プログラミングスクールを運営するインフラトップの創業メンバーとして参画。その後、リクルートキャリア(現・リクルート)で事業開発を経験し、18年にテンシャルを創業した。




















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