上智は理工で世界を目指す 国内外の学会や海外最先端大学で得られるもの
大学院に在籍しながら
海外で学び単位も取る
昨年、文部科学省の「スーパーグローバル大学(SGU)創成支援」事業に採択され、上智大学は今まで以上にグローバル教育に取り組んでいる。
その学内において理工学部は、もっとも積極的にグローバル教育を推進している学部の一つと言えよう。昨年春より理工学部長を務める築地徹浩教授は、「10年間にわたるSGU創成支援の2年目として、本年はグローバル化の流れを促進するための土台を構築しました」と語る。
その代表例として、来年4月から大学院においてスタートする新たな履修制度が挙げられる。大学院に在籍しながら、世界最先端の研究を行う海外の大学で2週間ほど専門科目を履修することができる。
現在、航空機工学において随一の教育を誇るワルシャワ工科大学(ポーランド)と協定を結んでおり、今後協定校は順次増やしていく予定だという。
「留学と違い科目の一部分を海外で履修するという仕組みのため、日本での研究や就職活動への影響も少ない。世界中から集まった志を同じくする学生と机を並べ、最高峰の教育を受けることはかけがえのない経験になります。現在は大学院のみにおいての施行ですが、将来的には同様の履修制度を学部にも取り入れたい」(築地学部長)
また、同学部では英語教育にも注力している。語学科目の英語とは別に、2年次から系統的に科学技術英語教育を行うカリキュラムを展開。科学技術分野の専門用語や表現を身につけ、ディスカッション、プレゼンテーション能力などを修得することを目的としている。
もちろん、上智ならではの英語研修プログラムも充実。カリフォルニア大学デービス校、ノースカロライナ大学シャーロット校と提携した海外短期研修プログラムは、理工系の学生のために特別にデザインされたもの。3~4週間の海外生活の中で、理工系のさまざまな領域にわたる調査研究やディスカッションを英語で行い、総合コミュニケーション力の向上を目指している。