維新・吉村洋文が訴える「社会保険料引き下げ」の全貌≪医療費80兆円時代へ≫現役世代の負担軽減は実現するか?
塩田:高騰が続いている米価の問題については、どういう姿勢ですか。
吉村:僕は米不足の原因である事実上の減反政策はやめるべきだと思っています。自民党とJA(農業協同組合)は米価を下げないようにコントロールしようとした。それは失敗し、米不足で、今、価格が右肩上がりになっている。小泉進次郎農水相の備蓄米の放出は賛成ですが、あくまで一時的な対症療法です。
日本の米は美味しいですから、高く売るべきですが、一方で、輸入できるものはどんどん輸入する。米の輸入も制限していますが、輸入枠を拡大して、安く米を買う選択肢を国民に広めていくべきです。備蓄米は無制限ではなく、いずれ底をつきます。
米の生産調整ではなく、国内の生産を強化し、大規模化も行って、輸出もする。食糧安全保障の観点から、危機が生じたら、輸出を止めて国民の食糧の安全保障を確保する。輸出は、いざというときに止めることもできるので、「もうかる備蓄」と思います。
そういったことをなぜやってこなかったかというと、自民党とJAの関係がある。結局、社会保障、規制改革、歳出改革、消費税減税の話も、自民党の古い既得権の政治が社会をいびつにしているのが問題で、そこを変えるのが政治の役割と思います。
献金の廃止・禁止を訴えてきたが…
塩田:もう一つ、「政治とカネ」の問題ですが、通常国会では結論が出ずに終わりました。維新は今後、政治改革にはどう取り組んでいくのですか。
吉村:企業・団体の献金の廃止・禁止を訴えてきましたが、今回、公明党と国民民主党は法案を出さず、結局、お蔵入りになりました。自民党も公明党も国民民主党も、やりたくないのでしょう。業界団体とつながりがある政治はこれからも続いていく。そこを断ち切るべきです。社会保障に関する医療と医師会、米の問題でのJAも同じです。なぜ業界団体が金と票を政党につぎ込むのでしょうか。
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