台湾民主化をリードしたジャーナリストたちの相次ぐ死と衝撃、台湾民主化闘士5人に共通する3つの点
ベテラン出版人の顔純鈎は、南方朔はもともと親藍(国民党寄り)の改革派だったが、馬英九への不満から民進党の蔡英文を支持するようになったと語る。このことからも、彼が思想的に非常に明晰であり、現実政治の観察者としても鋭く賢明であったことがわかる。
「南方朔は政府と個人の一線を非常に重視していた」
「郝明義はかつて馬英九政権の国策顧問を務めていたが、反服貿運動の際にはすでに馬英九の問題点に気づいていた。ただ、国策顧問を辞めるべきかどうかには少し迷いがあった。そのとき南方朔は『さっさと辞めた方がいい』と助言した」という。
南方朔の理屈はこうだ。「任命書は馬英九から出されたものであり、国策顧問という肩書も彼から与えられたものだ。もし彼の政策に同意できず、公に反対するのであれば、辞任してから意見を述べるべきで、そうでなければ道義的に問題があると。郝明義はその後、立法院の公聴会で馬英九総統宛の辞職書を公に読み上げることになる」。
顔純鈎はこの一件から、南方朔が政府と個人の線引きを非常に重視していたことがわかるという。政治は政治、個人は個人。個人は政治のために尽くすことはあっても、政治に囚われてはならない。
彼らの死や退場とともに、台湾が民主化と移行期に追い求めた黄金時代の終わりを意味する。しかし、歴史は彼ら一人一人が台湾の変革に尽くした足跡を記録し、変わったものと変わらなかったものの両方を、最終的に客観的に評価するだろう。
陳暁林、南方朔、林正杰、陳婉真、顏文閂ら5人の3つの共通点は何だろうか。
①政治的立場と社会への関心:5人とも自らの著作や行動を通じて、社会現象に対する関心と批判的な姿勢を表明している。
②文学やメディアへの関与:多くが文章やメディアを活動の場とし、自らの意見や立場を表現することで、社会的な世論に影響を与えてきた。
③文化と歴史への意識:5人とも作品や実践の中に台湾の歴史や文化に対する深い理解と省察が見られ、それを基盤として現代社会への観察や提言を行っている。
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