【インドで生産・販売するバイオ燃料車とBEV】スズキの次世代バイク「e-アクセス」と「ジクサーSF250 FFV」日本投入の実現性

ちなみにインド市場におけるスズキ車の販売台数No.1モデルは、125ccガソリン車の「アクセス(ACCESS)」というスクーター。ネーミングやスタイルは似ているが、ガソリン車のほうは全長1835mmx全幅690mmx全高1155mm、ホイールベース1260mm、シート高770mm、装備重量106kg。BEVとなるe-アクセスのほうが全体的に大柄で、車重も16kg重い設定だ。
動力関連では、駆動用バッテリーにLFP電池(リン酸鉄リチウムイオン電池)を採用。公称電圧51.2V、容量3.07kWhだ。モーターの出力は最大4.1kW(5.6PS)で、インドの高温環境下での走行も想定した仕様を採用。これらのマッチングにより、航続距離はWMTCモード値87km(スズキ社内測定値)を実現する。なお、600W出力の充電器に対応し、フル充電までの時間は6.5時間だ。
さらにスズキが長年の2輪車開発で培ったノウハウを活かし、自然で滑らかな発進や加速を実現していることも特徴だ。減速時にバッテリーへ充電する回生ブレーキも搭載することで、電費向上にも貢献する。また、加速力、回生力、最高速の異なる3つのドライブモードも搭載。それぞれ以下のような特性を味わえる。
・RideA:回生ブレーキを積極的に利用してEVらしい走行が可能
・RideB:ICEスクーターと同じような減速感を得ることができる
・ECO:実用性と電力消費抑制を両立
ほかにも、シート下には17Lの収納スペースを確保し、高い荷物積載性も実現。キーレスシステムやスマートフォンと連携可能なカラーTFT液晶メーターの採用で利便性も良好だ。さらに過充電を防止する機能など、BEVスクーターならではの安心装備も採用。信頼性の高いベルト駆動ユニットにはオートテンショナーを採用することで、メンテナンスの手間も軽減している。
なぜインドで生産・販売? 日本への導入は?

以上がスズキ次世代バイクたちの概要だが、インドではジクサーSF250 FFVが前述のとおり2025年1月から販売中。e-アクセスも2025年4月から販売しているという。これらモデルを、スズキがインドで生産および販売する背景には、やはりインド市場で2輪車の需要が増大していることが挙げられるだろう。
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