【インドで生産・販売するバイオ燃料車とBEV】スズキの次世代バイク「e-アクセス」と「ジクサーSF250 FFV」日本投入の実現性

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ジクサーSF250 FFVの燃料たインク
ジクサーSF250 FFVの燃料タンク(筆者撮影)

また、FFVでは、燃料タンク内にあるガソリンと混合したエタノールの濃度を認識し、使用中の燃料に応じた燃料噴射制御が必要となる。そのため、ECU(エンジンコントロールユニット)も変更。排気ガス中に含まれる酸素の濃度を測り、エンジン制御にフィードバックするO2センサーの出力をベースに、燃料内のエタノール濃度を推定するシステムを採用している。

さらにFFVでは、燃料内のエタノール濃度が高いと、冬場など低温時にエンジンの始動性が悪くなるという問題もあるという。そこで、このモデルでは、メーター内に低温環境警告灯とガソリン濃度警告灯を追加。ユーザーが始動性に問題が生じる可能性がある環境温度や燃料状態を認識できるようにしているという。

ちなみに、ジクサーSF250が採用する独自の油冷エンジンは、こうした低温時の始動性問題にも貢献する。スズキの開発者によれば「(一般的な)水冷方式では、エンジンを過冷却にする(冷やし過ぎる)場合もあるが、油冷は冷却効果が適度なため、始動性の悪化を比較的防ぎやすい」という。

1985年に発売されたGSX-R750
1985年に発売されたGSX-R750(写真:スズキ)

1985年にリリースされた750ccスポーツモデル「GSX-R750」以来、40年の歴史を誇るのがスズキの油冷エンジン。脈々と受け継がれている伝統のシステムだが、時代に応じた進化を遂げることで最新のFFVにも十分有用な効果を生み出していることが興味深い。

e-アクセス

人とくるまのテクノロジー展2025 YOKOHAMAに出展されたe-アクセス
人とくるまのテクノロジー展2025 YOKOHAMAに出展されたe-アクセス(筆者撮影)

一方、BEVスクーターのe-アクセス。前述のとおり、スズキの2輪車におけるBEV世界戦略車の第1弾となるモデルだ。

スズキによれば、e-アクセスの特徴は、「十分な航続可能距離と洗練された外観を持つ実用性に優れたスクーター」だという。外観では、従来のガソリン仕様スクーターからの乗り換えなどでも、違和感のないタイムレスなデザインを採用。フロント中央に垂直に伸びるLEDポジションライトやスタイリッシュな切削光輝ホイールなどで、独自性のあるフォルムも演出する。

日本における125ccなどの原付二種(第二種原動機付自転車)と同等のサイズ感となるボディは、全長1860mmx全幅715mmx全高1140mm、ホイールベース1305mm、シート高765mm。装備重量は122kgだ。

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