六甲ライナー、神戸の「地味な新交通」の成長余地 新型車両でイメージ一新、迫られる老朽化対策
神戸新交通によると「現在の輸送能力と需要を勘案すれば、現在の12編成から増備する必要はなく、4両編成の電車を5両や6両に増結することも考えていない」(総務部)という。
神戸市が神戸開港150年を機に発表した「神戸港将来構想」を見ると、新たに埋め立てが進む六甲アイランドの南側は、新たにできる286haすべてを港湾・物流に充てることが考えられている。そこで新たな鉄道需要は乏しく、六甲ライナーの延伸は考えにくい。

迫られる老朽化対策
車両の世代交代はまもなく一巡するが、次は建設から30年以上が経過した駅舎や、全線高架・複線である軌道について老朽化対策が本格化するとみられる。通勤・通学で安定した需要があるが、その分、今後の収益に増加の余地が乏しいと見積もることになるだろう。
神戸新交通は黒字を確保できているが、阪神・淡路大震災や新型コロナウイルスといった災害や感染症などで被害を受けるリスクはつねにある。それだけに今後の投資・支出計画はできるだけ早めに、地元の理解を得ておく必要があるだろう。

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