六甲ライナー、神戸の「地味な新交通」の成長余地 新型車両でイメージ一新、迫られる老朽化対策
空き家問題もなく、住宅に需要が旺盛だったころの残滓(ざんし)と思うかもしれないが、地元にとっては経済活動や生活に欠かせない社会基盤の1つになっている。毎年秋の車庫開放イベント「六甲ライナーフェスティバル」は子供たちにも人気だ。
新型コロナウイルスの影響も受けたが、2024年度の乗客数(1日平均)は7万5600人と、コロナ前である2019年度(同7万5400人)を上回った。2024年度の乗客数(1日平均)が14万6800人と、2019年度より5%少ないポートライナーとは対照的ともいえる。
新型コロナの影響で大幅に減少した2020年度の乗客数(同)は、ポートライナーが前年比37%減だったのに対し、六甲ライナーは21%減と減少率は相対的に小さく、いわば固定客の多さがうかがえる。
沿線外からの利用者も
猛暑の夏にはマリンパーク駅の近くでオープンする屋外型の大型プールの利用客が増加。六甲アイランド内の美術館で「日展」が開かれると、観覧客が六甲ライナーを利用し、乗客数は増加する。

六甲アイランドの玄関口、アイランド北口駅。マンションなどの超高層ビルが建ち並ぶ(編集部撮影)
トピックボードAD
有料会員限定記事
鉄道最前線の人気記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら