除湿器には「夏向き」と「冬向き」がある!知らないと怖い”除湿器”の選び方をプロが解説!夏に「冬向き」を買うと≪室温が上昇≫することも…
除湿方式はこちらもデシカント式であるため、運転中は温風が発生し、室温が上がりやすい。また、動作音も比較的大きく、人がいる部屋で長時間運転するには適さない。消費電力は約590Wであり、電気代の目安は1時間あたり約18円となる。
シロカはシンプルでインテリアに馴染む

シロカの「SDC-10D171」は、限られたスペースにも設置しやすいコンパクトサイズで、設置面積はほぼA4サイズに収まる。デザインもすっきりとしており、室内に出しっぱなしにしてもインテリアを損なわない。
前述のアイリスオーヤマ製品が左右方向の自動首振り機能を備えていたのに対し、本製品は上下方向のみの可動に対応しており、左右に風を送ることはできない。ただし、上下に送風範囲を調整できるため、2段式の室内用物干しや丈の長い衣類(ワンピースなど)を乾かす際には、効率的に風を当てることができて便利である。

この製品は唯一コンプレッサー式を採用している。上記2製品(デシカント式)とは異なり、乾燥中に風が温まることはない。室温の上昇を抑えられるため、夏場の室内干しに適している。
また、コンプレッサー式としては比較的静音性が高く、振動も抑えられている印象だ。
一方で、コンプレッサー式であるがゆえに本体重量は約13kgを超え、同等サイズのデシカント式製品よりも重い。
使用場所が階をまたぐ場合、たとえば1階に収納しておき、2階で使用するといった運用では、本体を持ち運ぶのがやや負担となる。
ただし、本体背面にはキャスターが備えられており、フローリングなど段差のない場所であれば、滑らせて移動させることで対応可能である。
電気代の目安は1時間あたり約10円で、デシカント式2製品と比較して電力消費は低く抑えられている。省エネ性を重視する利用者にも適した仕様といえる。
このように、衣類乾燥除湿機には、採用されている方式ごとに適した環境や特性があり、それぞれに明確なメリットとデメリットがある。そのため、洗濯物の干し方や乾燥スタイルによって、最適な機種は異なるため、使用目的や設置環境、季節、そしてランニングコストなどを総合的に考慮して選定する必要がある。
風の当て方に関しても、真下から風を送るタイプ、上下方向にルーバーが動いて立体的に風を当てられるタイプ、あるいは左右にルーバーが動いて広範囲に風を届けられるタイプなど、製品によって機構や送風範囲が異なる。同じ「衣類乾燥除湿機」と呼ばれる製品でも、その構造や性能には大きな差がある。
また、コンプレッサー式やハイブリッド式は除湿能力に優れる一方で、重量が10kgを超えるものが多く、移動や収納に配慮が必要となる。可能であれば、家電量販店などで実機のサイズ感や重さ、操作性を確認することをおすすめする。自身のライフスタイルや使い方に合った一台を選んでほしい。
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