除湿器には「夏向き」と「冬向き」がある!知らないと怖い”除湿器”の選び方をプロが解説!夏に「冬向き」を買うと≪室温が上昇≫することも…

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一方、シロカの「SDC-10D171」(実勢価格2万9700円)はコンプレッサー式を採用している。設置面積はA4サイズに収まるほどコンパクトであるが、重量は13.4kgとやや重めである。コンプレッサー式は、空気を冷却して水分を結露させ、タンクにためる方式であり、原理としてはエアコンの除湿機能に近い。

気温が高いほど除湿効率が良く、夏場の使用に適している。また、デシカント式に比べて消費電力が少ない点も利点である。一方で、気温が低くなると除湿能力が落ちるため、冬場には不向きである。加えて、コンプレッサー特有の動作音や振動が気になる場合もある。

なお、デシカント式とコンプレッサー式の「いいとこ取り」をしたのがハイブリッド式である。除湿性能や気温への対応力に優れている一方で、本体価格が高く、サイズや重量も大きくなる傾向がある。キャスター付きで移動しやすい製品も多いが、高機能な大容量モデルほど重く、持ち上げて移動するのは一苦労である。

シャープはコンパクト、真下から風を当てられる

CV-T60
コンパクトで驚いた「CV-T60」(筆者撮影)

シャープの衣類乾燥除湿機「CV-T60」は、高さ約32cmというコンパクトサイズで、物干しラックの下にも設置しやすく、置きっぱなしでも邪魔にならない。使用しないときは棚にも収納可能で、限られたスペースでも取り回しやすい。消費電力は50Hz時で約510Wであり、衣類乾燥モードでの1時間あたりの電気代はおおよそ16円である(60Hz時はさらに若干増加)。

背が低いので真下に置いて使いやすい(筆者撮影)

乾燥時は、衣類の真下に本体を設置し、除湿された風を下から上に向けて吹き上げる構造となっている。

この送風方式により、洗濯物の下部から上部へ風が通り抜け、蒸発した水分を含んだ空気が自然に上方へ排出される。

その結果、湿気が衣類周辺に滞留しにくく、乾燥ムラを抑えることができる。風の通り道が確保されるため、コンパクトながらも効率的に乾燥できる点が特長である。

「速乾」モードを選択すると、駆動音が大きくなる。低めの「ゴー!」という動作音が響き、同じ部屋にいるとテレビの音声が聞き取りづらくなるほどである。

これを補うかたちで「音控えめ」モードも搭載されているが、その分風量が抑えられ、乾燥速度も落ちる。さらに、本機はデシカント方式を採用しているため、乾燥時には温風が発生し、室温が若干上昇する。

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