いつもは掃除をしないような場所のリストを使い、このリストの場所を1週間かけて掃除していく。
窓掃除から始まり、券売機の上・周り、調理台の下、椅子の脚、ゴミ箱の蓋に至るまで細かな部分まで1週間かけて綺麗にしていく。タオルの畳み方や置き方までちゃんと決まっている。

さらに、有給で10分間の休憩を与え、その時間に必ずトイレをチェックしてもらうことも徹底している。従業員の数だけ10分ずつトイレチェックが入るので、必ずトイレが綺麗になる仕組みだ。
「こういうリストは作ることは簡単ですが、どう組織に落とし込むかが重要です。作っても誰もやらなければ意味がありません。お店の清掃は会社の文化と仕組みが大事です。常に同じ基準を持つ仲間と同じ時間を共有し、清掃を忘れない仕組みを作りました」(りゅう社長)
「掃除ができる人は細かい場所まで気がつく人」

りゅう社長が清掃に人一倍気を配るのは、お店の清潔感を維持するためだけではない。「物を大事にする」という気持ちの表れでもある。
りゅう社長は小学校時代からサッカーに明け暮れ、その頃から「道具を大事にしなさい」と言い聞かされてきた。スパイクは穴が開くまで大事に履き、毎日のように磨いた。物を大事にするという精神は幼いころから磨かれていたのだ。
ひび割れたメニュー表、壊れた食器などを置きっぱなしにしているお店がよくあるが、りゅう社長はそれを認めない。こういったところからお店の美しさは失われていく。すべての道具に感謝をして、壊れないように大事に使う。そこから掃除は始まっている。
「掃除ができる人は細かい場所まで気がつく人です。これは味にもブランディングにも繋がっていきます。細部まで見える習慣がつく仕事が清掃です。飲食店は細かいことの積み重ねで成り立っていて、細かいことが観られる人ほど強くなると思っています」(りゅう社長)
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