「床が油でギトギト」「メニュー表もベタベタ」…そんな店じゃダメだ! 『ラーメン屋の墓場』で店を繁盛させた若手店主、清潔さへのこだわり

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この頃は毎日が暇で、掃除をするしかなかった。綺麗にしておけばお客さんが来るということではないが、せっかく来てくれたお客さんに気持ちよく過ごしてもらうことで、少しずつリピートに繋げていった。

「この時期があったからこそ池袋のお店も綺麗にできていると思います。『鈴の木』をSNSで見た人が実際にお店に来てガッカリされることは避けなくてはなりません。盛っているわけではなく、SNSで見たままの綺麗なお店であるべきです」(りゅう社長)

清潔感のある店内。掃除を仕組み化、従業員の意識も育てることで、綺麗さを維持している(筆者撮影)

お店が綺麗で嫌な思いをする人はいない。池袋のお店がどんなに繁盛しても、りゅう社長は掃除を怠らなかった。

「自分にとって『お店はお店様』だと考えています。お店がないと自分たちは輝けないし、お店がないとお客様に一杯の体験をしてもらえません。ある意味、お店は我々にとってステージのようなもので、そのステージを綺麗にするのは当たり前のことだと思っています」(りゅう社長)

仕組み化で清潔感を維持する

しかし、気持ちだけで店が綺麗になるわけではない。普段の仕事と並行してどうやって掃除をするか、工夫が必要になってくる。

そこで、「鈴の木」では「10分清掃」を毎日のルーティンにしている。朝・晩の床掃除は必須として、営業中のどこかの空き時間に10分使って清掃をする仕組みだ。

「毎日営業していればお金がたまります。一方で、毎日掃除をしていれば『清掃ポイント』もたまるんだということを従業員にいつも伝えています。

お店の維持にはこの両輪が大事なんです。長い時間は必要ありません。毎日10分掃除をすれば月5時間、1年で1店舗あたり60時間も掃除できますから」(りゅう社長)

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