「床が油でギトギト」「メニュー表もベタベタ」…そんな店じゃダメだ! 『ラーメン屋の墓場』で店を繁盛させた若手店主、清潔さへのこだわり

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店主は“りゅう社長”(株式会社一丸共創ダイニング)。

小さなサングラスと奇妙な動きでSNSや動画でバズりまくり、まったく他にないマーケティング手法で令和のニューカマー的な存在になっている。

「ラーメン屋の墓場」と言われた物件で繁盛する「鈴の木」(筆者撮影)

そのキャラ作りや奇抜なマーケティング、ビッグマウスな物言いが賛否になりがちだが、「鈴の木」は店内がものすごく綺麗で、掃除が完璧に行き届いている。

りゅう社長は店主としてその辺りの意識が高く、とくに清潔さへのこだわりはすごい。

どんなことを意識し、心がけているのか。普段あまり取材されることがないであろう、「お店の清潔さ」という点について聞いた。

「暇で掃除するしかない」→徐々に常連が増える

サングラスがトレードマークのりゅう社長(筆者撮影)

りゅう社長は池袋に「鈴の木」をオープンする前は、地元・さいたま市でお店をやっていた。2017年4月にオープンした「油そば SUZUNOKI」である。りゅう社長はその頃から店舗経営の本をたくさん読んできた。その中で、飲食店は常に清潔であるべきだという考えが根底にあった。

「自分は独学素人でラーメン店を開業しました。味づくりにはセンスや技術などあると思いますが、清掃であれば誰にでもできる。そこを怠ってはいい店づくりはできないと考えています。

繁盛店だからといって汚くていいということになりません。綺麗に基準はなくて、綺麗であればあるほどいいものだと思います。味には人の好みがありますが、清掃には好みはありません」(りゅう社長)

さいたま市の「SUZUNOKI」はオープン景気こそあったものの、その後は売り上げに苦戦し、赤字に転落していた。

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