「焙煎から2~5日後のベスト状態で提供」東京激戦区・蔵前で納得の人気≪街のカフェ≫数々のこだわり

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なぜ高橋氏は、蔵前を選んだのか?

「もともと出身は川崎市中原区ですが、前職の会社員時代から蔵前に住んでいます。ここは熟練職人もいれば子育て世帯も暮らすなど多様性があり、人々は気さくです。

この場所は自宅に近く、空き物件として気になっていました。さまざまな出店先を探し続けるタイミングで少し賃貸価格が下がり、手を出せるようになったのです」

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コーヒー卸業の会社で焙煎を学んだ

同店の人気が続く理由を5つ挙げることができる。

①コーヒーにこだわるが“コーヒー道場”にはしない

高橋氏は高校時代から喫茶店に行き、20代の頃は父が経営する焼肉店で働いていた。近所にコーヒー卸業があり、同社の社長が常連客だった。ランチにはそこの豆を使ってコーヒーも出すようになった。

ある日、父が「オマエ、コーヒーが好きだよな。将来的にコーヒーショップをやってみたら?」と高橋氏に話すと、隣で話を聞いていた社長が自社の工場を見学させてくれた。

「社長にコーヒーショップ(喫茶店)の現状を聞くと、『難しいよ』と言われました。誰でも始められるけど倒産する例も多い。付け焼き刃でできる仕事ではないと感じました」

その後、同社の従業員が辞めて欠員ができ、高橋氏に「来ないか」と声がかかり転職。

「入社時は卸売担当のデリバリー(配達)でしたが、小さな会社だったので焙煎も学ぶようになり、豆の種類やコーヒーの栽培・産地・精選方法を勉強し続けました。コーヒー豆の状態や浅煎りや深煎りによって味が変わる奥深さにのめり込み、焙煎の仕事は退職するまで12年近く携わりました」

ORIGAMIのカップで提供された「本日のドリップコーヒー」(筆者撮影)
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