【おかわり自由】簡単で美味しい”お弁当の味方"の工場見学で見えた石井食品、創業80年の信念

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鶏肉は、産地や飼育履歴まで管理されたものを使用。玉ねぎは北海道産を中心に旬のものを選び、地域の農家を訪れて直接仕入れている。パン粉は、卵や乳を使わない独自配合で、メーカーと共同開発されたものだ。

過去にはパッケージで失敗も…

残念ながら、袋詰めなどの一部工程は、ガラス越しではなく、映像(リアルタイム)での見学となるが、ガイドさんの案内がとても素敵でワクワクしながら進んでいく。

特に印象に残ったのは、石井食品のパッケージにまつわるエピソードだ。中身はまったく同じ商品でも、パッケージの違いで売れ行きが大きく変わるという。

「原材料へのこだわりを細かく書きすぎてしまって、結果的に情報過多になってしまったパッケージもあるんです。伝えたいことが多すぎて、結局、何も伝わらなかったという……それはちょっと失敗だったと感じていますね」(児嶋さん)

提供画像 2007年頃のパッケージ(左)と現在のパッケージ(右)
2007年頃のパッケージ(左)と現在のパッケージ(右)(写真:石井食品提供)

現在は、「伝わるポイント」を明確に絞り、こだわりの詳細はSNSやオウンドメディアなど、別のアプローチをしているという。

石井食品のこだわりは、原材料や無添加だけにとどまらない。揚げたミートボールやハンバーグの目視検査は、いまも人によって行われている。

油で揚げた製品に異物がないか、揚げ具合が適切かを確認するには、熟練した目と感覚が欠かせない。一般的に、油で揚げた製品の目視検査を自動で行う機械は存在しないということも教えてくれた。

人の手で行う作業もある(写真:石井食品提供)
目視検査は人が行う(写真:石井食品提供)

また、ソース作りに使う原材料の調整も、機械任せにはできない部分だそうだ。

「食材の食感や粘度など、微妙な調整が必要な工程は、機械ではなかなか対応が難しいんです。特にソース作りは無添加調理の理念のもと、でんぷんを使用してとろみを出しています。

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