「TACO相場」の中で「不安の壁」をよじ登る日本株、気づかないうちに夏相場の上昇はすでに始まっている

アメリカのドナルド・トランプ大統領は関税政策で最初は強硬な姿勢を示す。だが、その後の行動は言っているほどではなく、すぐに最初の言葉を引っ込めたりする。その差は実に対照的で、世界の株式市場はこのところ意外にしっかりした動きになっている。
「TACO相場」で世界の株式市場は元気
このような相場を、兜町では最近「TACO相場」と呼んでいる。
TACOとは英国のフィナンシャルタイムズのコラムニストが作った造語だそうだが、「Trump Always Chickens Out」の頭文字からとったもので、トランプは、いつも最後はビビって尻込みし、強硬的な関税政策を降ろす、といった意味だ。
さて、世界の代表的な株式指標の「史上最高値」と「先週末(6月6日)の株価」を比べると、まずNYダウ工業株30種平均は史上最高値4万5014.04ドル(2024年12月4日)に対して4万2762.87ドルは-5.19%だ。
次にS&P500種指数は、6144.15ポイント(2025年2月19日)に対して6000.36ポイントで、-2.34%である。また、ナスダック総合指数は2万0173.89(2024年12月16日)に対して1万9529.95ポイントで-3.19%と、いずれも最高値と比べてわずかな下げにすぎず、いつでも再び史上最高値の更新ができる位置にいる。
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