「TACO相場」の中で「不安の壁」をよじ登る日本株、気づかないうちに夏相場の上昇はすでに始まっている
欧州においても英国のFTSE100種総合株価指数は8871.31(2025年3月3日)に対して8837.91ポイントであり、わずか-0.37%の位置にある。またフランスCAC40指数も、8239.99(2024年5月15日)に対して7804.87ポイントは-5.28%だ。ドイツのDAX指数に至っては、現在連日で史上最高値を更新している。対外純資産世界一を33年間も維持して来た日本を、昨年末に抜いたドイツの強さが株価にも表れている。このように世界の株式市場は元気だ。
しかるに、日経平均株価は史上最高値4万2224.02円(2024年7月11日)に対して3万7741.61円は-10.61%。上記で挙げた世界の代表的株価指数の中では最も下げている。言い換えれば「最も出遅れている」と言える。
日経平均の「フェアバリュー」は4万円以上?
例えば、下げ率が最も大きい仏CAC40の-5.28%で計算すると、日経平均は約3万9994円であり、銘柄構成が日経平均に最も似ているナスダック総合指数の-3.19%を適用すると、約4万0877円となる。だいたい、これが現在の代表的株価指数と比較した日経平均のフェアバリューと言えないだろうか。
直近の経済協力開発機構(OECD)の2025年の世界の成長率見通しは2.9%と、3月の予測から0.2ポイント引き下げられた。国別ではアメリカの0.6ポイントや日本の0.4ポイントの引き下げがワースト上位となっている。
だが、日本の来年2026年の見通をみると、0.2ポイントの「引き上げ」となっており、アメリカの0.1ポイントの引き下げやユーロ圏の0.0ポイントで変わらずなどを見比べると、世界標準からビハインドする理由はないはずだ。
これらを評価したのか、4月の外国人投資家の月中買い越し額は過去3番目の多さとなった。また5月も月末まで毎週の買い越しとなっている。
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