「“若返りサプリ”は朝と晩、どちらの服用が効果的?」「猫と犬、どちらを飼っている人が長生き?」“老けない人”がしている「新常識」
他にも、動物実験では、「IL-11」という炎症性タンパク質を抑制することで寿命を22〜25%程度延ばすことに成功したという論文が2024年7月科学誌『Nature』に掲載されました。
この結果を人間に置き換えると、男性で100歳、女性で110歳まで平均寿命が延びる計算です。「将来的には140歳、150歳という寿命も夢ではありません」と早野氏は語ります。
120年前の1900年頃、平均寿命はわずか42歳でした。当時の60〜70歳は「仙人」のような存在でしたが、現在では決して珍しくない年齢です。同じように、将来は80歳での死亡が「若すぎる死」と考えられる時代が来るかもしれません。
早野氏の研究室では、500歳まで生きると言われるニシオンデンザメの研究も行っています。500歳というと、なんと徳川家康よりも前に生まれたことになります。
「このサメは子どもを産むまでに約100年かかります。人間の寿命が延びた場合も、女性の出産可能年齢が40代後半から50代まで延びるなど、人生の時間軸自体が大きく変化する可能性があります」(早野氏)
美容業界でも「老化除去」がキーワードに
美容業界でも、「セノリティクス」という言葉がメジャーになりつつあります。「老化」を意味する「senescence」と、「対抗」を意味する「lytics」を合わせた言葉で、文字通り「老化を除去」する薬や治療法のことです。
老化の原因となっている老化細胞は、その細胞そのものが機能低下するだけでなく、周りの健康な細胞にまで有害な物質を出し、細胞全体の老化を促進させてしまうことがわかっています。
最近では、セノリティクスの研究が各所で進展し、様々な製品開発にも影響を与えており、その代表的なものが、2025年3月に発売された資生堂の美容液「アルティミューン™️ パワライジング セラム」です。
同シリーズの5代目となる商品で、セノリティクスのアプローチである「老化細胞を除去する」というメカニズムが話題になりました。
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