「学費は6年間で3000万円」「ガソリンは県下一安い所で入れる」普通の“共働きサラリーマン家庭”から≪私立医学部≫入れた夫婦の家計術

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現在の家計スタイルは、hacoさんが約10年前に再就職してから続いているもの。実は専業主婦だった時代にも、10年間で1800万円を貯めた実績がある。

当時は主婦向け雑誌で紹介されていた「先取り貯蓄」や「口座の目的別管理」などの節約術を駆使。子どもの服はフリマで調達し、車は2台持ちが当たり前の地域で1台に絞った。家族のレジャーもコストのかからないアウトドア中心で、ディズニーランドなどお金のかかる娯楽は避け地道に貯蓄を続けていた。

「私の節約マインドは、専業主婦時代に培われたものです」と話す。

とはいえ、hacoさんはひたすら貯めることだけを考えていたわけではない。コロナ禍でレジャーも楽しめず自分名義の貯蓄口座の残高が2000万円まで膨らんだ時には、その中から医学部を目指し浪人を決めた息子の医専予備校の費用450万円をポンと払った。一般的な予備校からすれば目の飛び出るような金額だが、医専予備校としては破格の価格設定だったのだという。

「金額に関係なく、意味のあるお金の使い方をしたいんです。だから、息子が無駄に高いコンビニのペットボトル飲料などを買っているのを見ると腹が立ちますね(笑)」

そうした金銭感覚は夫婦共通。家計を全権委任してくれる夫に対し、hacoさんも「車など大きな買い物をする時には夫の意見を尊重します」と配慮している。

月ごとの赤字黒字より「家計の流れ」を重視

一般的な家計管理は、毎月の支出を細かくチェックして無駄を省くスタイルが多いが、hacoさんの考え方は少し違う。長年の経験から費目ごとの平均額が把握できており、日々の支出はそれほど気にしない。

大切なのは、家計の全体像を把握し、中長期的な資金の流れをつかむこと。学費や住宅ローン、老後資金の準備などを月ごとの給料日後に確認しながら、「家計ノート」に記録している。

「これは月々の収支を管理するためではなく、頭の中を整理し、家計全体の流れを把握するための作業です」と語る。

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