大切なプレゼンで頭が真っ白に! 「準備は万端だったのに…」、なぜ人は思い通りに行動できない? 元トッププロポーカープレイヤーが解説
このように、実際にそこまで命の危機ではない(もちろん飛行機事故が100%起きないわけではないですが、確率は極めて低い)でも、扁桃体が過剰に反応することで、理性が抑え込まれてしまうことがあるのです。
飛行機恐怖症のようなことだけでなく、日常やビジネスの場面でもこうしたことは起こります。
例えば、プレゼンテーションの場面で次のような経験をしたことがある人もいるのではないでしょうか。
プレゼンは、自分の商品やプランをアピールする絶好の機会です。「落ち着いて、聞きやすいように話すほうがいい」「そのための準備もしっかりしてくるべき」というのがビジネスの基本だと思います。
ただ、それもわかっていて、準備もしっかりしてきているのに、いざ人前に立つと緊張してうまく話せない。それどころか頭が真っ白になってしまう、という経験です。

これは、脳が人前でプレゼンすることを「命の危機」と錯覚してしまい、起きる現象です。脳が「大勢の前で評価される状況」を「怖い」「危険」と判断してしまうのです。
"誤作動”は現代社会で頻繁に起こる
プレゼンに失敗しても命の危険はありません。しかし、脳は「人前での評価=生存に関わる重要な要素」ととらえてしまい、過剰に反応してしまうのです。脳の誤作動のようなイメージです。
そして扁桃体が働いて、「体がこわばる」「頭が真っ白になる」といった体の反応に出るのです。一度、扁桃体が動いて、それに支配されてしまえば、それまで。
「落ち着け、1人の前でも100人の前でも、やることは同じだ」と言い聞かせたとしても、なかなか思うようには体が動いてくれません。
このように脳が誤作動を起こすことは、刺激の多い現代社会では日常的にも頻繁に起こります。そして一度扁桃体が反応してしまうと、理性では自分の行動を制御できなくなってしまうのです。
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