村田製作所がxEVや自動運転でチャンス拡大、スマホ向け成熟で車載事業に本腰、車の開発初期から参画、横浜の体験型施設リニューアル

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

なぜ実績のあるMLCCなどではなく、あえて未完成の技術をアピールするのか。

その狙いは、見学者のインスピレーションを刺激し、「共創」のきっかけを作ることだ。展示のすぐそばには、20人ほどが座れる可動型のソファとミニテーブルが並び、その場で技術的な意見交換ができる。

中長期的にEV(電気自動車)や自動運転の普及が見込まれる中、部品メーカーへの要望は高度・多様化している。村田は単に電子部品を提供するだけでなく、顧客の課題を主体的に解決しようと、開発の初期段階から顧客との「すり合わせ」を重視しているのだ。

自動車の製品サイクルは長い。つまり、部品は一度採用されれば、安定的に利益を生み続ける。2010年代の業績拡大を牽引したスマホ市場が成熟化した今、伸びしろを残すのは車載分野というわけだ。例えばMLCCで見ても、現状の搭載数は車1台当たり約5000個。同社は電装化の進展によって、2029年ごろには同8000個程度に増えると推計する。

村田の車載分野の売上高は2014年度に1442億円だったが、2024年度には4530億円と10年で約3倍に増えた。車載営業部の吉野秀典氏は「われわれの成長機会も拡大し、新しい部品需要も発生してくる」と期待を寄せる。

本記事の詳報版は、東洋経済オンライン有料版記事「村田製作所が横浜体験型施設で車載技術を熱烈アピール、顧客との商談や新技術で共創に活用、xEVや自動運転で商機拡大、車の開発初期から参画」でご覧いただけます。
徳田 菜月 東洋経済 記者

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

Natsuki Tokuda

電子部品業界を担当。東京大学文学部卒業、2025年東洋経済新報社入社。中学2年生まで4年間をアメリカ・デトロイトで過ごし、大学時代は硬式野球部のマネージャーとして駆け回る。緑が好きで、ガジュマルを育てようか検討中。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
マーケットの人気記事